洗濯機で「防水のもの」(例:防水シーツ、防水カバー、防水加工されたアウターなど)を洗うと危険とされる理由は、主に洗濯機の構造と排水・回転の仕組みに関係しています。以下にその原因や仕組みを詳しく解説します。
🔧 1. 防水素材は「水を通さない」=水が中にたまる
防水加工されたものはその名の通り、水を通しません。これが洗濯機では以下の問題を引き起こします:
- 洗濯槽の中で水が逃げずに布の中や間にたまる
- 洗濯機が水の偏り(アンバランス)を感知して動作を止める、または故障の原因になる
⚠ 2. 脱水時に「片寄って回らない」ことで暴走する恐れ
防水のものは脱水時に重心が偏りやすく、これが次のような危険につながります:
- 洗濯物の重さが一部に集中し、洗濯槽が激しく振動・ガタガタ揺れる
- 強力な遠心力がかかるため、洗濯機自体が移動・転倒する恐れ
- ひどい場合は洗濯槽の破損やモーター故障につながることもある
🧯 3. 給排水やセンサーに支障をきたす
防水アイテムは水を逃がさないため、以下のようなトラブルが起きやすいです:
- 洗濯中に水が排水されにくく、排水エラーや水漏れ警報が発生
- 洗濯機の水位センサーが誤作動し、過剰給水や排水不能になることもある
💡 メーカーの多くが「防水物は洗わないで」と明記
多くの洗濯機メーカー(Panasonic、日立、東芝など)は、**取扱説明書に「防水性のあるものは洗わないでください」**と明記しています。これは:
- 槽内バランス制御の限界
- 家庭用洗濯機の構造上の制約
- 安全面(転倒・火災・故障)の配慮
といった理由からです。
✅ 対策と代替案
どうしても洗いたい場合、以下のような方法があります:
方法 | 解説 |
---|---|
コインランドリー | 防水対応の大型業務用洗濯機なら安全に洗えることが多い |
手洗い | 水に浸けてやさしく手洗いし、陰干しで乾かす |
防水対応モード付き洗濯機 | 一部の機種では「防水対応モード」があり、低速回転や特別な制御で洗濯可 |
まとめ
家庭用洗濯機で防水のものを洗うのは危険を伴う行為です。
特に脱水時の振動や、排水エラー・機械の損傷につながる可能性があるため、原則的には避けるべきです。どうしても必要な場合は、コインランドリーや手洗いなど安全な方法を選ぶのが賢明です。
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