三島町(福島県大沼郡)におけるクマ出没・危険性・対策ガイド
福島県会津地方にある三島町を対象に、野生のクマ(主に ツキノワグマ)の生息・出没可能性、多い時期、危険性、駆除の是非、そして対策を整理します。
1) 三島町にはクマがいるのか?
三島町ではクマの出没・目撃情報が明確に確認されています。
- 町公式ウェブサイトに「熊出没が多発しており、観光施設(ビューポイント)を一時閉鎖した」という告知があります。
- メディア報道でも、令和7年11月8日午後に「三島町大字宮下字建堀地内で線路を横断するクマ1頭」の目撃が報じられています。
- 福島県の「会津くまナビ」対象地域として三島町が載っており、クマ出没地域として公式にも認識されています。
→ したがって、三島町は「クマが生息・または人里近くに出没する可能性がある地域」であり、安心してクマ対策をしなくてよいというわけではありません。
2) 多い時期・出没しやすい条件
多い時期
- 三島町公式ポータルでは「紅葉・キノコ採りシーズン/10月~11月にかけて出没が相次いでいる」と記載されています。
- 例として、10月18日午後に三島町大字川井字天屋原地内国道上でクマが目撃されたという報道もあります。
- また、夏の時期(7月6日夕方、三島町名入地内でクマ出没との記事)も確認されています。
→ 結論として、三島町では 「夏(特に7月)〜秋(9月〜11月)にかけて」 がクマが出没しやすい時期と見ておくことが適切です。
出没しやすい条件・時間帯・場所
- 山林・林縁・休耕地・人里との境界部、登山道・紅葉見物・キノコ採り場周辺などが出没リスクが高い場所です。町公式でも「山に入る際は熊鈴をつけて一人で入らないように」という注意が出ています。
- 時間帯としては 朝・夕・薄暮・夜間など、人の少ない時間帯や視界が悪い時間帯が特にリスクが高いとされます。
- また、観光・散策のために人が入りやすい場所(ビューポイント)での目撃があり、付き添い無しの散策・レンタサイクル等が制限されていることから、観光道/観光地近辺でも注意が必要です。
3) 危険性 — 人・暮らしへの影響
- クマは本来、人を避ける傾向がありますが、以下のような状況では危険性が高まります:
- 子グマを連れた親グマの近くに近づいた場合(親が防衛的になる)
- 人里・果実・飼料・残渣などで餌を得て、人を恐れなくなったクマが居着いた場合
- 山林・林道・夕暮れ・夜間・視界の悪い場所で突然遭遇した場合
- 三島町では「目撃が継続している」「観光施設を閉鎖せざるをえないほど出没が頻発している」という状況が公式に示されており、観光客・登山者・山菜採り・キノコ採り・散策者などが遭遇リスクを持つ地域です。
- 従って、三島町では「クマとの遭遇・接近・被害」の可能性は無視できず、地域住民・観光利用者ともに備えるべきです。
4) 駆除(捕獲)すべきか? — 判断と対応
- 駆除を住民が自ら行うことは、法律・安全・野生動物保護の観点から 非常に慎重に考えるべきです。
- 通常、自治体・県が「人身被害が出た」「特定個体が人里・観光地近くに常習的に出ている」「農林畜産被害が継続している」という状況を確認したうえで駆除・捕獲を検討します。
- 三島町では「出没多発」「観光施設一部閉鎖」という非常事態的な措置が取られており、駆除対象となる可能性が高まっている段階であると言えます。町が 「…熊の目撃が多発していることから、レンタサイクルを中止…」という通知を出している点もそれを示しています。
- しかし、現時点で「特定個体の駆除実施済み/公表」という情報までは把握しておらず、住民としては「まず予防・遭遇回避・通報」を徹底し、状況に応じて自治体・県との連携を図ることが賢明です。
5) 三島町での実践的な対策
三島町で暮らす・作業する・観光利用・通行する方向けに、具体的な対策を以下に整理します。
家庭・住宅地・集落
- 生ごみ・落果(果実)・収穫残渣を夜間屋外に無防備に置かない。
- ペットフード・飼料・残飯を屋外に常時置かない。
- 山裾・林縁・集落近くにある住宅では、防獣ネット・ワイヤー柵・電気柵の設置を検討(町の農林・林政部門に補助制度の有無を確認)。
- 夜間・早朝・薄暮・人通り少ない道・登山/散策道を歩く際には、熊鈴・ラジオ・ライトなど“人の存在を示す音/光”を携行。
- 住民・観光施設・宿泊施設間で「最近クマを見た/痕跡あり」の情報共有をして、警戒体制を地域で整える。
農林・作業・山際・果樹園
- 作業を複数人で行う。単独作業をできるだけ避ける。
- 熊鈴・携帯ラジオ・ホイッスルなど“音を出せる装備”を必ず持つ。人が近くにいることをクマに知らせる。
- 山側・林縁・休耕地・果樹園の山側には電気柵・防獣ネット・ワイヤー柵を設置し、クマの侵入を物理的に防ぐ。
- 朝・夕・薄暮・夜・雨・霧といった視界/足元の悪い時間帯には特に慎重に、場合によっては作業を見送る。
- クマの痕跡(足跡・糞・木の皮剥ぎ=“熊棚”)を見つけたら「近くにクマがいる可能性あり」と判断、作業を中断・別の場所に移る。
観光・散策・通行・登山
- 三島町観光時・散策時には、事前に町の「熊出没情報/通行規制」ページを必ず確認。
- 複数人で散策・登山、鈴・ラジオ携行、暗くなる前の退避を心掛ける。人が少ない遊歩道・林道・山道では特に“音を出す”ことを意識。
- 遭遇時には:
- 慌てて走って逃げず、背を向けず、ゆっくり後退。
- 子グマを見たら、親グマが近くにいる可能性を強く念頭に。
- 食べ物やゴミをその場に放置しない。匂いや残飯を残さない。
6) 通報・情報確認先(三島町)
- 三島町役場 地域政策課 地域政策係:〒969‑7511 福島県大沼郡三島町大字宮下字宮下350 電話:0241‑48‑5533。 (三島町公式サイト)
- 福島県庁 自然保護課「ツキノワグマ目撃情報マップ」:会津地域を含む市町村別・捕獲位置図有り。 (福島県公式サイト)
- 目撃・痕跡・被害があったら、「警察(110番)」「町役場」「県の野生動物対策窓口」へ速やかに通報してください。
7) まとめ
- 三島町では、クマが 「確実に出没している」 地域と明示されており、特に観光・山林・休耕地・人里近くでの出没が増加傾向にあります。
- 出没・遭遇リスクが高い時期としては、 夏(7月)〜秋(10〜11月) が特に注意すべき期間です。加えて、朝夕・薄暮・山裾・林縁・人里近くがリスクがさらに高くなります。
- 危険性を軽視すべきではなく、住民・農林作業者・散策者・観光客ともに「遭遇・被害の可能性あり」として備える必要があります。
- 駆除については、住民単独で行うべきではなく、「予防・遭遇回避・通報・自治体・県との連携」が基本です。状況(人身被害・常出没・被害常態化)によって自治体が駆除を検討する流れとなります。
- 日常・作業・観光それぞれにおいて、「クマを寄せつけない環境づくり」「クマと出会わない行動パターン」を習慣づけることが最も重要です。


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