クマから逃げる・遭遇した時の対応は非常に重要で、間違えると命に関わります。ここでは「目を合わせるべきか」「そらすべきか」を含め、科学的・専門的見地から詳しく解説します。
1. 基本の考え方:目は合わせるべきか?
結論:目を合わせつつ、挑発は避ける
- ツキノワグマは犬や猫のように「目を合わせる=挑戦」と認識することがありますが、完全に目をそらすと「獲物が逃げようとしている」と誤解されることがあり危険です。
- そのため、クマを見たときは目を合わせすぎず、じっと観察しながら相手を刺激せず、姿勢を落ち着けて後退することが推奨されます。
2. クマ遭遇時の基本行動
- 落ち着く
- 叫ばない、急に走らない。慌てると攻撃されやすくなる。
- 距離を保つ
- クマとの距離を確保することが最優先。距離が近い場合は、ゆっくり後退する。
- 目線の使い方
- クマの目を見ることは状況確認のために必要。
- ただし、にらみつけたり、威嚇するような強い目線は避ける。
- **目は半分柔らかく見つめる(ソフトアイコンタクト)**イメージ。
- 完全に目をそらすのも避ける(背中を向けると追いかけられる危険があるため)。
- 姿勢を落ち着ける
- 大きな声や振り回す動作をせず、手を体側に置く。
- 背を丸めず、でも挑発しない姿勢で後退。
- 走らない
- 人が走ると、クマは追いかける本能を刺激する可能性があります。
- ゆっくりと斜め後方に下がることが推奨。
3. クマの種類・状況別対応
| クマの種類 | 行動のポイント |
|---|---|
| ツキノワグマ | 大抵は臆病で、人を避ける傾向。目を合わせながら静かに後退。子グマ・母グマに注意。 |
| ヒグマ | 攻撃性が高い場合あり。挑発せず、目線を柔らかく保ちつつゆっくり後退。必要ならベアスプレーを使用。 |
| 子グマ単体 | 背後に母グマがいる可能性が高い。安全な距離を取り、刺激せず離れる。 |
4. 専門家の推奨行動(まとめ)
- 目を合わせる:クマの位置・動きを確認するために必要
- 強くにらむ/挑発しない:攻撃を誘発する可能性がある
- 完全に目をそらさない:背を向けると追跡されやすい
- ゆっくり後退:急に走るのは絶対に避ける
- 大声や激しいジェスチャーは避ける
- 子グマや母グマの近くでは特に距離をとる
💡ポイント:
- 「目は合わせつつ威嚇しない」が基本
- 「背を向けて逃げる」「ガン見する」は危険
- 必要ならベアスプレーを準備しておく


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