結論（要約）

浅間山周辺にはツキノワグマが確実に生息しており、山麓の樹林帯や牧場・登山口付近で毎年目撃が報告されています。山頂の火口周辺は森林が乏しいため出没は少ない一方、麓〜中腹の林や牧場周辺では遭遇リスクがあるため、登山・周辺散策では熊対策が必要です。

1) 「いる？」— 生息の有無

• 浅間山（浅間連峰）はツキノワグマの生息域に含まれ、学術調査や地域の報告で確認されています。

2) 「多い？」— 出没の頻度・場所・季節

• 「非常に多い」とまでは言えないが、毎年複数の目撃例があるエリアです。登山道周辺や火山館・浅間牧場など人が出入りする麓の場所での目撃や痕跡報告が散発しています（自治体掲示や町の注意情報にも掲載される）。
• 出没が増える時期は 春（冬眠明け）と秋（冬眠前）。人が少ない早朝・夕方は遭遇リスクが高まります

3) どこで遭いやすいか（典型例）

• 山麓の森林、牧場周辺、林道沿い、登山口付近の藪や沢沿い。
• 軽井沢〜小浅間周辺や小諸・御代田・草津側の林縁でも目撃情報が出ることがあります（地域の防災ページや町の「くま情報」で随時注意喚起）。

4) 危険性の評価

• ツキノワグマ自体は通常「人を避ける」性質ですが、子連れの母グマや餌不足で痩せた個体、あるいは人が近づいてしまった場合は威嚇・攻撃のリスクがあります。浅間周辺でも接近遭遇は報告されており、油断は禁物です。

5) 浅間山エリアで実際にやるべき対策（チェックリスト）

出発前

• 登山口・ビジターセンター・市町村の「熊情報」を確認する（小諸市・軽井沢町・群馬県など）。
• 単独行動は避ける。複数名で行動するだけでリスクが下がります。

持ち物

• ベアスプレー（熊撃退スプレー）：日本でも推奨例が増えています（使い方を事前に練習）。
• 熊鈴やラジオ：定期的に音を出して「人の存在」を知らせる。
• 防臭袋（行動食のゴミも持ち帰る）。

行動中

• 早朝・夕方の行動を控える（薄明の時間はクマが動きやすい）。
• 見通しの悪い藪や沢沿いは特に声を出して通過する。
• フンや爪痕、掘り返し跡など痕跡を見たらその区間を避ける。

遭遇したら（基本）

• 走って逃げない。背を向けず、ゆっくり後退する。
• クマが明確に突進してきたらベアスプレーを使用（風向きに注意）。
• 近距離で襲われた場合はリュック等で頭を守る。
  （※自治体の指導や環境省のマニュアルと同じ基本行動を推奨します。）

6) もう少し詳しい現地事情メモ

• 山頂（噴火口付近）は森林が少ないため、山頂そのものでの出没は比較的少ない一方、牧場や林道沿い、登山口周辺の樹林に出やすい。浅間牧場では過去の出没調査・対策報告もあり、牧場管理で匂い管理や被害対策が行われています。

最後に（まとめ）

• 浅間山にはツキノワグマがいる → 「いる」が正解。
• 出没は山麓・林縁・牧場・登山口付近に集中し、春と秋に増える。
• 対策（情報確認・複数行動・音を出す・ベアスプレー携行・食べ物管理）を徹底すれば安全性は大きく上がります