クマを車でひいてしまう事故は、日本でも北海道や東北の山間部、また北米などで実際に起きています。体が大きいため衝突の衝撃も非常に大きく、人間側も大怪我や重大事故につながることがあります。ここでは クマを車でひいてしまった場合の対策・対処法 を状況別に詳しく解説します。
1. 衝突直後にまずやるべきこと(人命最優先)
- ハザードを点けて停車
→ 周囲の車両や後続車に事故を知らせる。 - 負傷者の確認
→ 同乗者が怪我をしていないか確認し、必要ならすぐに119番。 - 二次事故防止
→ 路肩に寄せられるなら安全に車を移動。夜間は特に三角停止板やライトで合図を出す。
2. クマへの接近は危険
- 絶対に不用意に近づかないこと
→ 怪我を負ったクマは非常に攻撃的になり、人間を襲う可能性が高い。 - 「死んでいるように見えても動くことがある」
→ 気絶や一時的に動かないだけで、突然起き上がり襲ってくるケースがある。
3. 連絡すべき先
- 警察(110番)
→ 野生動物との交通事故は道路管理・交通事故の扱いになる。 - 自治体の担当部署(環境・農林課など)
→ 野生動物の処理や調査のために通報が必要。 - 高速道路や有料道路の場合
→ 管理会社(NEXCOなど)に緊急連絡。道路の安全確保を依頼。
4. 車両の損傷確認
- 強い衝突では車が大破する場合もある
→ ボンネット、フロントガラス、エンジンルーム破損など。 - 自走可能かどうかの判断
- ラジエーターからの水漏れ、オイル漏れ、ライト損傷などがある場合は走行危険。
- レッカーを手配した方が安全。
- 保険対応
- 車両保険の「動物との衝突」補償が適用されることが多い。
- 事故証明のため必ず警察に届け出を。
5. クマが生きている/動いている場合
- 安全な車内から離れる準備をする
→ 走行可能ならすぐにその場を離れる。 - クラクションやライトで威嚇して距離を取る
→ ただし完全に弱っている場合は刺激しすぎると危険。 - その場にとどまらず、通報後は人が集まらないよう配慮
→ 他の人や歩行者を巻き込む事故を防ぐ。
6. クマが死んでしまった場合
- 自分で処理しようとしない
→ 死体処理は自治体や猟友会が行う。大型で危険かつ感染症リスクもある。 - 位置を警察や自治体に正確に伝える
→ 他車との事故を防ぐために重要。
7. 予防策(事故を起こさないために)
- 山間部や森沿い道路は減速走行
→ 特に夕暮れ・夜明け・夜間は出没リスクが高い。 - 「動物注意」標識の区間では速度控えめに。
- 秋(9〜11月)は特に要注意
→ 冬眠前で餌を求めて活動範囲が広がる。 - ドライブレコーダー必須
→ 事故時の状況証拠として非常に役立つ。
まとめ
- クマをひいてしまった場合、人間の安全確保と二次事故防止が最優先。
- クマには絶対に近づかず、警察・自治体へ通報する。
- 車の損傷は大きいことが多いので、自走不能ならレッカーを依頼。
- 死体処理やその後の対応は必ず行政や専門機関に任せる。
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