今回は「ウナギは100円均一には販売されていない、もしくは100円では買えない理由」について詳しく解説します。
① そもそもウナギ自体が高級食材
ウナギは世界的に見ても非常に高価な魚です。
その理由は:
- 天然うなぎの漁獲量が激減している(絶滅危惧種に指定)
- 養殖もうなぎの稚魚(シラスウナギ)が高騰している
- 成長に時間がかかる(半年〜1年以上)
シラスウナギの仕入れ価格は1kgあたり何十万円にもなり、そこから育成・飼育コストも加わります。
このため原価そのものが高額であり、そもそも100円という価格帯では販売が成立しません。
② 加工コストが高い
ウナギは生食ではなく
- さばき(職人技が必要)
- 串打ち
- 白焼き・蒸し・蒲焼き加工
- たれの漬け込み
- 真空パックや冷凍
などの加工が必要です。
これらの加工はすべて専門技術を伴い、人件費や設備費がかかります。
加工だけでも100円を超えてしまうのです。
③ 品質管理コストが高い
ウナギは食品として
- 消費期限が短い
- 冷蔵・冷凍保存が必須
- 衛生管理が厳格に必要
という特徴があります。
これにより、流通・保管・検査のコストも高額になります。
100円均一では冷凍・冷蔵品の取り扱いは一部のみであり、鮮度管理コストに見合いません。
④ 法規制・資源保護の問題
日本ではシラスウナギの漁獲量に法規制があり、違法取引や過剰漁獲が問題視されています。
- 漁獲制限がある
- 国際的な保護対象(ワシントン条約など)
- 輸入もうなぎの監視が厳しい
こうした背景から、そもそも安価な供給量が確保できない状態です。
⑤ 100円均一のビジネスモデルと相性が悪い
100均の特徴 | ウナギが向かない理由 |
---|---|
常温保存中心 | ウナギは冷蔵冷凍必須 |
安価な原料確保 | そもそも原料が高価 |
単純な加工品 | 高度な加工が必要 |
流通在庫大量確保 | 資源制限で大量確保困難 |
100均が得意とする「常温・簡易加工・大量流通モデル」とはまったく合致しません。
⑥ 仮に小さい切り身でも難しい理由
たとえ「一口サイズのうなぎ蒲焼き」など極小量でも:
- 原材料費が高い
- 加工コストが高い
- パッケージコストが高い
- 利益が全く取れない
ため、100円で販売できる価格帯にはならないのが現実です。
⑦ 実際に100均で売られている類似商品
100円均一では:
- うなぎのたれ
- うなぎ風味のふりかけ
- 蒲焼き風の缶詰(うなぎではなくさんま・いわしなど使用)
といった「ウナギ風商品」は見られますが、本物のうなぎ蒲焼はほぼ販売されていません。
まとめ表
理由 | 内容 |
---|---|
原材料費 | うなぎ自体が高価 |
加工費 | 職人技・加工工程が複雑 |
品質管理 | 鮮度管理・冷凍保存が必要 |
法規制 | 資源保護・輸出入制限あり |
物流コスト | 冷凍物流が高額 |
実際の販売 | 100均では実質取り扱い不可 |
一言まとめ
「ウナギは原材料費・加工・物流・法規制のすべてが高コストで、100均の安価大量販売モデルでは成立しない」
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