今回は「プロテインバーは100円均一には販売されていない、もしくは100円では買えない理由」を詳しく解説します。
① プロテイン原料が高価
プロテインバーの主原料であるたんぱく質(プロテイン)は、以下のように比較的高価です:
- ホエイプロテイン(乳清たんぱく)
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン(大豆たんぱく)
- ピープロテイン(えんどう豆たんぱく)
これらは精製度が高くなるほどコストが上がり、1kgあたり2,000円〜5,000円程度になることも珍しくありません。
プロテインバー1本あたりに10g〜20gのたんぱく質を含ませるには、原材料費だけで数十円〜100円近くかかる場合もあります。
👉 原材料費の時点で100円均一の商品原価(通常は30円以下が目安)を超えてしまいます。
② 成型・加工コストが高い
プロテインバーはただ混ぜるだけではなく、
- 均一に混合するミキシング
- 固める成型加工
- 食感を良くする練り加工
- チョコレートコーティング加工
- 保存性を高める処理(防湿、防酸化)
など、多段階の加工工程が必要です。
設備投資と加工コストが高額になるため、100円販売は難しくなります。
③ 栄養バランス・成分調整が難しい
プロテインバーは単なるお菓子ではなく、健康食品として
- ビタミン・ミネラルの配合
- 食物繊維の添加
- 糖質コントロール
- 脂質・糖分のバランス調整
などが求められます。
これにより、成分調整コスト・原料コストがさらに高騰します。
④ 安全検査・品質管理コスト
食品衛生法に基づき、
- 細菌検査
- 栄養成分分析
- 異物混入検査
などの検査も実施されます。
とくにサプリメント的側面を持つ商品では、成分表示の正確性も求められ、これらの管理費用も安価販売を妨げます。
⑤ パッケージコストも高め
プロテインバーは
- 防湿・酸化防止の包装資材
- 高品質フィルム包装
- 賞味期限表示
などが必要です。
包装材コストだけでも1個あたり10円〜20円かかることも珍しくありません。
⑥ ブランド価値と付加価値競争
プロテインバー市場は価格競争より
- ブランド信頼性(DNS、SAVAS、inバーなど)
- 付加価値(高たんぱく・低糖質・グルテンフリー等)
- 美味しさ・食感・フレーバーの差別化
を重視する傾向が強いです。
ブランド価値で価格維持が可能なため、わざわざ100円均一向けに廉価版を供給するメリットが小さいのです。
⑦ 実際に100円均一で販売されている商品との違い
100円ショップでも
- シリアルバー
- ナッツバー
- チョコバー
などの「バー状お菓子」は販売されています。
しかし、それらはたんぱく質量が非常に少なく(1〜3g程度)、プロテインバーとは目的も成分も大きく異なります。
👉 本格的なプロテインバーは100円ではほぼ存在しません。
まとめ表
理由 | 内容 |
---|---|
原材料費 | 高品質プロテイン原料が高価 |
加工コスト | 多段階の成型・加工工程 |
栄養設計 | 成分調整コストが高い |
品質管理 | 安全検査・表示精度が必要 |
包装費 | 防湿・防酸化包装が高価 |
ブランド戦略 | 付加価値競争で価格維持 |
100均販売状況 | 本格プロテインバーはほぼ無し |
一言まとめ
「プロテインバーは高品質たんぱく原料・加工技術・栄養設計・品質管理の全てが高コストのため、100均の安価大量販売モデルには向かない」
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