高速道路上で逆走車に巻き込まれることは極めて危険で、正面衝突すれば重大事故につながる恐れがあります。逆走車は少ないながらも実際に毎年発生しており、巻き込まれないためには知識・対策・心構えが不可欠です。以下に詳しく解説します。
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【1. 逆走の多い場所・時間帯を知る】
まず、逆走はどこでも起こるわけではありません。発生しやすい場所や時間帯を知ることで、警戒の意識を高めることができます。
■ 発生しやすい場所:
インターチェンジ(IC)・ジャンクション(JCT)周辺
サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の出口付近
料金所の合流地点や本線合流部
片側1車線区間や上下線が近い構造の道路
■ 発生しやすい時間帯:
深夜から早朝(22時~6時)
高齢者ドライバーが多い時間帯や地域
このような場所・時間では、逆走車が突然現れる可能性があると意識して運転することが大切です。
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【2. 運転中にできる具体的な対策】
■ 一番右の追越車線を長く走り続けない
逆走車は、自分の車線を「左側通行」だと誤認して走ってくるため、追越車線(右側)を逆走することが多いです。よって、長距離で追越車線を走らず、普段は走行車線(左側)を走るのが基本です。
■ 前方の異変に敏感になる
対向車線ではないのに前からヘッドライトが見える
周囲の車が急に減速・回避している
ハザードをつけて停車している車がある
これらは逆走車の存在を知らせるサインの可能性があります。即座に減速し、車間距離を取り、場合によっては安全に停車してください。
■ カーブや坂道では視界に注意を
カーブや上り坂・下り坂では見通しが悪く、逆走車がいても直前まで気づかないことがあります。スピードを抑えて、常に次に何が現れるか意識する運転が重要です。
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【3. 万一、逆走車を発見したときの対処法】
逆走車と遭遇した場合、一瞬の判断が命を分けます。以下を即座に実行しましょう。
クラクションではなく、まずは減速と回避
クラクションよりも、ブレーキをかけて速度を落とし、逆走車の進路を避けるのが優先です。
走行車線に速やかに戻るか、左側に避ける
逆走車は右側(追越車線)を走っていることが多いため、左側に寄ることで衝突を回避しやすくなります。
ハザードランプを点灯する
後続車への警告になります。危険を察知したら早めに点灯し、連鎖的な事故を防ぎます。
SA・PAが近ければ一時退避も選択肢
本線を避けることができる状況なら、早めに安全な場所に退避するのも有効な手段です。
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【4. 心構えとして持っておくべき意識】
■ 「逆走はあり得る」と常に考える
「まさかこんなところで逆走車なんて…」という油断が、事故のもとです。逆走は珍しい現象ではありますが、遭遇した時のダメージが非常に大きいため、レアケースでも常に警戒する価値があります。
■ 危険な状況では感情より冷静さを優先
逆走車に腹が立ったり驚いたりしても、冷静に操作することが最優先です。パニックブレーキや急ハンドルは、逆に事故を招く恐れがあります。
■ 自分自身も逆走しない意識を
特にSA・PAやジャンクションでの出発時には、案内表示をしっかり確認して「逆走していないか」を自分でチェックする習慣をつけましょう。高齢ドライバーや夜間運転が不慣れな方はとくに注意が必要です。
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【まとめ】
逆走車はインター・サービスエリア付近、深夜早朝に多く現れる
追越車線を避け、走行車線を中心に走行することでリスクを軽減
異変を感じたら即減速・左に寄る・ハザード点灯で回避行動を取る
「逆走はあり得る」と常に思いながら運転するのが最大の対策
自分の注意力ひとつで命を守れるのが高速道路です。油断せず、冷静かつ柔軟に対応できる準備をしておくことが何より大切です。
高速道路の逆走車に巻き込まれないための対策、事故った場合の対処法

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