九重山（くじゅう連山／大分県・久住周辺）について、**「クマはいるのか」「多いのか」「危険なのか」**を最新の情報を踏まえてわかりやすく整理します。結論を先に短く言うと：
**「九州本土（九州山地）ではツキノワグマは『過去に棲息していたが長らく絶滅扱い』が一般的。ただし近年、九重などで『クマらしき個体』の目撃や痕跡が散発的に報告されており、九重で『ゼロとは断言できない』状況になっている → 個体数は非常に少なく定着した群れがあるとは言いにくいが、登山者にとって遭遇の可能性はゼロではないので慎重な行動が必要」**です。
以下、理由と具体的な注意点を順を追って説明します（重要な箇所には出典を付けます）。
1) 九重山にクマは「いる」のか？（存在の有無）
- 確実に「九州にクマはいない」と断言できない状況です。学術的・行政的には九州のツキノワグマ個体群は長年「事実上絶滅」と考えられてきましたが、調査や市民報告で目撃が断続的に寄せられているため、近年は再確認調査や記録収集が行われています。
- 地元メディアや地域記録には、九重連山周辺での目撃報告や目撃写真・痕跡の記録がある（例：2024年に九重で登山者がクマを見た、という地域ニュース／目撃リスト）。これらは「クマらしき個体が山域に出現した可能性」を示しています
2) 「多い」のか？（個体数・頻度）
- **多くない（非常に少ない）**のが現状評価です。四国や本州のように定着した多数個体の群れがいるわけではなく、九重を含む九州域で確認される個体は「散発的」「局所的」で、数はごく少数と考えられます。学術調査や保全団体の見解も「九州のクマは希少で、確定的な定着は確認されていない」といった趣旨が多いです。
- ただし「移動個体」「漂着個体」「誤認（カモシカやイノシシ等と混同）」の可能性もあり、個々の目撃は慎重に評価されています。とはいえ直近数年の目撃が増えている年もあり、頻度は年によって変動します。
3) 危険なのか？（遭遇したらどれくらい危ないか）
- ツキノワグマ自体は人を避ける傾向がありますが、遭遇した場合の危険性は常にゼロではありません。特に母グマ＋子グマ、餌場付近、狭い見通しの悪い場所で突然鉢合わせした場合は攻撃のリスクが上がります。九重での目撃は「驚くほど近かった」という報告もあり、遭遇時の対応を知っておく必要があります
- ただし、九州に定着する大きな群れ・頻繁な出没が確認されている訳ではないため、**「遭遇リスクは本州のクマ多発地域ほど高くはない」**が、「ゼロではない」と理解してください。
4) 山歩き／登山者向けの実践的な注意点（九重へ行くなら必須）
登山するなら以下を守ると遭遇リスクを大きく下げられます。九州は“クマがいないと思いがち”なので特に注意を：
- 事前確認：出発前に大分県・久住町・九重町など自治体の防災・自然保護情報や地元の登山口掲示をチェックする。報道や登山者SNSの直近目撃情報も参考に
- 複数名で行く：可能なら単独は避ける（複数いる方が安全）。
- 音を出す：熊鈴や会話、ラジオで人の存在を知らせ、鉢合わせを避ける。
- 食べ物・ゴミを厳重に管理：匂いで誘引しない（ゴミは持ち帰り）。
- 早朝・夕方は特に注意：クマの活動が出やすい時間帯を避ける。
- 痕跡を見つけたら撤退：新しい足跡、糞、引っ掻き痕があれば近くにいる可能性あり。即座に行程の変更を検討する。
- 熊よけスプレーの検討：国内で携行する登山者も増えています（所持・使用方法を事前に確認）。
- 地元の声を軽視しない：観光案内所やビジターセンターは最新の現地事情を持っていることが多い。
5) 「目撃＝クマ確定」ではないケースがある（誤認について）
- 九州ではシカやイノシシ、カモシカなどが「クマに見えた」という誤認報告が歴史的に多く、目撃情報は慎重に扱う必要があります（専門家の追跡調査が入ることもあります）。それでも「写真や痕跡がある」「複数人の目撃が一致する」などの場合は信頼度が上がります
6) 参考になる公的・地域情報（確認先）
- 地元新聞・地域ニュース（目撃記事が出ることがある）。
- 地域の目撃まとめサイトや登山SNS（ヤマレコ・YAMAP等）に届く生の声。
- 全国の目撃マップ／調査まとめ（再確認状況や注意喚起が掲載されることがある）。
結論（短く）
- 九重山に完全にクマが「いない」と断言はできない — 近年、九重や周辺で「クマらしき」目撃が散発しているため。
- ただし個体数は非常に少なく、定着した大群がいるような状況ではない。遭遇の頻度は本州の多発地帯より低いが、遭遇すれば危険になりうるため、登山者は最低限の対策を必ず行うべき。
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