「なぜお米は100円均一で100円では販売されていないのか?」 を詳しく解説します。
お米は保存がきくのに、なぜ100円均一に並ばないのか?ここにも複数のビジネス上の理由があります。
① まず単価の問題:100円では量が売れない
お米は主にkg単位で消費される食品です。
- 5kg:2,000〜3,500円(品種・等級による)
- 1kg:400〜700円程度
- 100g:40〜70円程度
つまり、100円で販売できる分量はせいぜい150〜250g程度になります。
これでは消費者にとっても少なすぎて実用性が低く、100円均一の商品価値として成り立ちにくいのです。
② 仕入原価が高すぎる
例えば、安価な業務用米でも
- 1kgあたり400〜500円前後
- 100gあたり40〜50円
100円で販売する場合、包装代・輸送費・利益を含めると赤字になりかねません。
100円ショップは「仕入原価が全体の30〜50%」が原則なので、1袋あたり原価30〜50円に収めたい。
お米はそこまで原価を下げられません。
③ パッケージコストが意外に高い
- 小分け包装(真空パック・チャック付き袋など)
- 計量・封入・印刷代
実は小容量ほど包装コストの割合が高くなるため、100円商品としては割に合いません。
大袋の方が1kgあたりの包装費は安く済みます。
④ 長期保管に向かないリスクもある
お米は「常温保存可能」ですが、
- 湿気
- 虫害(特に夏場)
- 酸化・風味劣化
などの品質劣化リスクがあります。
100円ショップの多くは冷蔵・除湿設備がないため、生鮮品ほどではないにせよ管理コストが発生します。
⑤ 大手流通との競合に勝てない
スーパーやドラッグストアでは:
- 特売で1kg 300〜400円などの格安米も販売
- 大量仕入れで価格競争力が高い
100円均一は基本的に「スーパーの主戦場の商材」を避ける戦略を取っています。
お米はスーパーの代表的な価格競争商品なので、100円均一が参入しても競争力で勝てません。
⑥ 例外的に「雑穀米」「米粉」は売られる
ダイソー・セリアなどでは以下のような形で米関連商品が100円で販売されています:
- 雑穀ブレンド(10〜15袋入り)
- おかゆ用乾燥米
- 米粉(パン用・お菓子用)
これは分量が小さく、付加価値があるため100円で販売可能になっています。
しかし、「主食用の白米」はやはり100円では販売されません。
結論まとめ
理由 | 内容 |
---|---|
原価 | 仕入れコストが高い |
分量 | 100円では量が少なすぎる |
包装費 | 小分けはコスト高 |
保管リスク | 湿気・虫害などの劣化リスク |
競合 | スーパーと価格競争できない |
ビジネスモデル | 100円均一の仕組みに合わない |
【一言まとめ】
お米は「100円均一ではコスパが合わない食品の典型例」
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