鹿嶋市(茨城県南東部)でクマ(ツキノワグマ)が“常に生息している”という状況は考えにくく、日常的な出没リスクは低いです。
ただし茨城県では近年クマの動向を重視してモニタリング体制を強化しており、県北の山間部などでは個体確認があるため「ゼロとは言えない」こと、そして秋〜冬前にかけて人里に下りる個体が増える季節的リスクがある点には注意してください。以下、理由・時期・危険性・駆除の可否・実務的な対策を具体的に解説します
1) 鹿嶋市にクマはいるのか(現状の把握)
- 現在(県の公的情報や出没マップ等)を見る限り、茨城県内の最近のクマ確認は主に県北の山間地域が中心で、鹿嶋市のような沿岸・平野部で常住しているという根拠は乏しいです。県は「恒常的な生息域でない状況を維持する」方針を打ち出し、監視を強化しています。
- ただし、クマは若い個体の移動や餌不足で長距離を移動することがあり、稀に人里や平野部で目撃が報告されるケースは全国的に増えているため、油断は禁物です(鹿嶋市でもまったく起きないとは断言できません)。参考に、茨城県はモニタリングの強化を進めています。
2) 多い時期(出没が増える季節)
ツキノワグマの一般的な行動から、鹿嶋市周辺でも注意すべき時期は次の通りです:
- 春(冬眠明け):活動開始で餌を探す。
- 夏:活動が活発に。
- 秋(特に9〜11月):冬眠前に脂肪を蓄えるため、果実・農作物を求めて人里へ下りる個体が増える。
- 冬:深冬期は冬眠していることが多く出没は減る。
3) 危険性(人へのリスク)
- クマは大型で力が強く、遭遇時には重大な被害に繋がる可能性がある(母グマの子連れや、驚かせた場合は特に危険)。茨城県も人的被害防止を重視しています。
- ただし鹿嶋市のような平野・市街地で日常的に人が襲われる頻度は低いのが通常の状況です。ただの「低確率」だからこそ、遭遇したときの初動が重要になります。
4) 駆除(捕獲)は個人がやっていいか?
- 個人で勝手に駆除(射殺・罠設置)するのは危険かつ法的な問題が生じる可能性があるためやめてください。
- クマの捕獲・駆除は通常、自治体・県が判断して、資格を持つ団体(猟友会など)や行政が実施します。茨城県の管理計画でも「捕獲は必要に応じて行政と関係者で行う」とされており、個人判断での処理は推奨されていません。まずは通報し、行政の指示を仰いでください。
5) 鹿嶋市民(家庭・農家)が今できる具体的対策(優先順位付き)
最優先(誘引源を断つ)
- 生ごみ・残渣・ペットフードは屋外に出さない(夜間に出すのは厳禁)。ゴミは密閉容器や屋内保管を。
- 果樹・落果の回収:柿やナシなどの果樹がある場合は早めに収穫、落果は放置しない(落果は強い誘因)。
次に効果的な対策(農家向け・被害防止)
- 電気柵・防護柵の検討:農地や養蜂箱がある場合、電気柵は有効。ただし設置は専門家に相談し、補助制度の有無を市町村に確認する。
行動面の注意
- 山や林縁へ入るときは単独行を避け、鈴やラジオで音を出す(人の存在を遠方に知らせる)。
- 子どもやペットの夕方以降の外出を控える
地域でやる(自治会レベル)
- ゴミ出しルールを厳格化し、果樹管理を地域で共有する(個別にやっても効果が薄いので地域連携が重要)。
- 出没時の通報ネットワークを作る(自治体の防災メールやLINEと連携)。
6) 万一目撃したときの具体的行動(即時対応)
- 近づかず安全な場所(屋内や車内)に避難する。子どもやペットもすぐ屋内に。
- 可能なら遠距離から写真・動画を撮る(安全が確保できる場合のみ)。時間・場所・個体の特徴(色・大きさ・子連れか)を記録。
- 市役所(鹿嶋市役所)または茨城県の担当窓口に通報。緊急性が高ければ警察(110)にも連絡。行政は情報をもとに巡回・注意喚起・必要なら捕獲を検討します。
7) 役立つ情報源・ツール
- 茨城県の「ツキノワグマ管理計画」・被害防止案内:県の方針や対策がまとまっています(モニタリングや啓発情報)。(茨城新聞クロスアイ)
- クマ出没情報マップ(クマダスなど):地域の目撃情報を検索・登録できるサイト。出没状況を確認するのに便利です。(kumadas.net)
8) まとめ(短く)
- 鹿嶋市はクマの定常生息域とは見なされておらず発生頻度は低いが、県全体で目撃や移動個体のリスクが注目されているため、餌の管理・落果回収・夜間外出の注意・通報の仕組み作りをしておくことは有益です。駆除は個人では行わず、まず市役所や県に通報して行政対応を仰いでください。


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