岩手県奥州市では、ツキノワグマ(主に春と秋に活動が活発になる)が出没する可能性があります。特に春と秋はエサを求めて人里に近づくことが多く、注意が必要です。
クマは鋭いツメと大きな歯を持ち、不意の遭遇で引っかかれたり押し倒されたりすると大怪我をする可能性があります。したがって、クマとの遭遇を予防し、人身被害にあわないために細心の注意が必要です。
クマの出没を防ぐためには、誘引物の除去などを徹底することが重要です。家の周りに残飯を捨てないようにし、利用しない作物は早めに収穫し、収穫しない果実や落花した果実などを放置したり周囲に捨てたりしないようにしましょう。また、ハチの巣は取り除き、農地や民家、道路周辺の刈り払いを行い、見通しを良くすることで隠れられる場所を減らせば、クマが近づきにくくなります。
登山やキャンプなどをする際には、音の出るものを身につけるようにしましょう。クマは耳がよく、人間の存在を察知してその場から遠ざかります。クマに出あわないため、鈴やラジオなどを携行し、音を鳴らして人間の存在をクマに知らせましょう。谷川沿いでは音が伝わりにくいので、できるだけ大きな音を鳴らすようにしましょう。
万一、クマに会ってしまった場合は、静かにその場を離れ、大声をあげたり、石や棒等を投げつけたりしないようにしましょう。クマの動きに注意しながら、背中を見せないよう、ゆっくりと後退してください。子グマを見かけたら、近づくと大変危険ですので、静かにその場を離れましょう。
もし、クマが攻撃してきたら、地面に伏せて頭や首を守る姿勢をとりましょう。中途半端な反撃はかえって危険です。また、クマ撃退用スプレーを使用することも有効ですが、取扱いが難しいため、まずクマと出会わないことが大事です。
クマを目撃した場合やクマによる被害にあった場合などは、最寄りの市町村役場か、県民局森林企画課・地域事務所地域森林課にご連絡ください。一人ひとりの協力による地域ぐるみの対策が、被害防止につながります。


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