尾瀬国立公園のシンボルのひとつ 至仏山(群馬県片品村・標高2,228m) とクマについて整理します。
1. 至仏山にクマはいるのか
- 生息しています。
尾瀬一帯は本州のツキノワグマの主要な生息域のひとつで、至仏山もその範囲に含まれます。 - 尾瀬ヶ原や燧ヶ岳周辺と同様、登山者・木道歩行者による 目撃報告 が毎年あります。
- 尾瀬保護財団や環境省の調査でも、尾瀬国立公園一帯にツキノワグマが確認されています。
2. 多いのか(出没状況)
- 「非常に多い」というほどではありませんが、確実に活動しています。
- 至仏山単独というより、尾瀬一帯(尾瀬ヶ原・アヤメ平・燧ヶ岳)の広い生息域の一部としてクマが利用。
- 春(5〜6月、山菜・新芽を食べる)と秋(9〜11月、冬眠前の木の実探し)に登山道や木道での目撃が多め。
- 尾瀬は人が多いエリアですが、それでもクマは夜間や早朝、人気の少ない時間帯に行動しています。
3. 危険性
- 至仏山周辺で 人身被害は稀 ですが、油断は禁物です。
- ツキノワグマは体重50〜100kg程度、母グマや餌不足の個体は攻撃性が高まることがあります。
- 尾瀬は登山者が多いため、クマもある程度人に慣れています。
→ 逆に人を恐れにくくなり、接近されるリスクもあります。 - ゴミや食料を残すと、人の活動地にクマを呼び寄せてしまい、危険が増します。
4. 至仏山・尾瀬でのクマ対策
- 熊鈴・ラジオ・会話で存在を知らせる
→ 沢沿いや藪道、見通しの悪い場所で特に有効。 - 単独登山は避ける
→ 複数人の方がクマに遭遇しにくい。 - 食べ物の匂いを残さない
→ 弁当やお菓子の袋は必ず持ち帰り、防臭袋を使うと安心。 - 熊撃退スプレーを携行
→ 人里から離れた尾瀬の奥地に行くなら特に必須。 - 登山口や山小屋で最新の出没情報を確認
→ 尾瀬の山小屋はクマ目撃情報を登山者に共有している。
5. まとめ
- 至仏山には ツキノワグマが確実に生息。
- 「特別多い」というほどではないが、尾瀬全体に広く分布しており、遭遇リスクはある。
- 人身被害はまれだが、クマ慣れや人の不注意(食べ物・ゴミ)によって危険性が増す。
- 正しい対策(音・食料管理・スプレー)をすれば、リスクは大きく減らせる。
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