車の中は、クマと遭遇したときに「屋外よりは安全」なシェルターになりますが、完全に安全というわけではありません。以下に詳しく解説します。
車の中が比較的安全な理由
- 物理的な隔壁がある:ガラスと金属のボディで直接の接触を防げるため、屋外で立ち向かうよりはるかに安全。
- 観察や待機が可能:窓を閉めドアをロックしていれば、その場で落ち着いて状況を見守れる(Parks Canada, NPS)。
- クマが警戒することもある:クラクションを鳴らすとクマが逃げるケースもある(米国公園局・Facebook実例)。
ただしリスクがある点
- 食べ物の匂いに誘われる:クマは嗅覚が非常に鋭く、車内に食品・ごみ・芳香剤があると突破を試みることがあります。実際に車を壊して侵入した例も報告されています(BearVault)。
- ドアを開けられることもある:黒クマはレバー式ドアハンドルを自分で開けて侵入したケースがあります。
- 窓や内装を破壊される可能性:力の強いクマ(特にヒグマ)は車を押したりガラスを割ったりすることもあるため、長時間の対峙は危険。
安全対策
- 窓を閉め、ドアをロック
→ 少しでも開いていると侵入される可能性が高まる。 - 車内に食べ物を置かない
→ 飲みかけのペットボトルやお菓子の袋、芳香剤なども匂いの原因になる。 - クマが近づいたら車外に出ない
→ 慌てて逃げようとすると逆に追われる危険がある。 - クラクションやライトで追い払う(安全が確保できる場合のみ)
→ 驚かせて退散させられる場合がある。 - 可能なら静かに車を動かして距離を取る
→ クマを刺激しないよう低速で移動。 - しつこく車を狙う場合は通報
→ 国立公園や自治体では「問題行動をするクマ」を把握して対応している。
まとめ
- 車の中にいれば、基本的には野外で直接クマと対峙するより安全。
- ただし、「絶対安全」ではなく、食べ物があれば車を壊してでも侵入されるリスクがある。
- 窓・ドアを閉め、食料を車内に残さないことが最重要。
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