エアコンの室外機から「カタカタ」「ガタガタ」といった異音がする場合、それは機械的な部品の異常・振動・取り付けの問題などが関係しています。音の種類やタイミングにより原因が異なりますので、以下に詳しく解説します。
【1】カタカタ音の主な原因とその詳細(室外機編)
原因 | 詳細 | 対処の可否 |
---|---|---|
① 室外ファンのバランス崩れ | 羽にホコリ・虫・落ち葉が付着してバランスが崩れると、回転時に異音が出る | 掃除で解消可能(電源OFFで清掃) |
② ファンのモーターや軸ブレ | 長年の使用でモーター軸に「ガタつき」が生じ、振動音を出す | モーター交換が必要(修理対応) |
③ 室外機の設置面の不安定さ | 室外機の脚が傾いていたり、設置面が凹凸・グラグラしていると振動が増幅して「カタカタ」音に | 水平調整、防振ゴム設置で改善可能 |
④ パネルやネジの緩み | 外装カバーやファン周辺のネジがゆるむと、振動で音が鳴る | ネジの締め直しで解決可能 |
⑤ コンプレッサーの劣化 | 圧縮機(コンプレッサー)の内部パーツが劣化すると、始動時や停止時に「カタカタ」と音がする | 修理 or コンプレッサー交換(高額) |
⑥ 冷媒パイプの共振 | 配管が壁や室外機に接触していると、振動でカタカタ音が出ることがある | 配管の固定・緩衝材設置で解決 |
【2】音のタイミング別に見る原因診断
音が出るタイミング | 考えられる原因 |
---|---|
エアコン運転開始直後 | コンプレッサー始動音、ファンの初動バランス |
運転中ずっと続く | ファンの汚れ・モーター軸ブレ・設置不安定 |
停止後に数秒~数分続く | コンプレッサー停止音、部品の収縮音 |
風が強い日にのみ音が出る | 室外機カバーの共振、設置のゆるみ |
【3】ユーザーが確認・対処できるポイント
✅ 1. 室外機周辺のチェック
- 室外機が水平に置かれているか
- ぐらついていないか
- 設置台(コンクリートブロックや樹脂台)にヒビ・傾きがないか
- 防振ゴムが劣化・脱落していないか
🔧 → 水平調整、防振マットの設置、ネジの締め直しで改善可能です。
✅ 2. ファンの異物確認
- 電源を切った状態で、ファンに異物(落ち葉、虫、砂)が絡んでいないか確認
- ファンを手で軽く回してみてスムーズか確認(抵抗があれば軸異常)
🔧 → 異物は除去、軸がブレるようなら修理検討。
✅ 3. 配管やケーブルの接触確認
- 冷媒配管や電線が室外機や壁に接触して振動していないか
- 配管を触ると振動が伝わるような感じがするか
🔧 → 配管にスポンジテープやゴムスペーサーをかませると共振を防げます。
【4】修理が必要なケース
以下のような状態であれば、メーカー修理または専門業者への依頼を推奨します。
状況 | 考えられる問題 | 推奨対応 |
---|---|---|
ファンの回転がブレて明らかに異音がする | モーター軸の摩耗、ベアリング破損 | モーター交換 |
カバーを押さえると音が止まる | 外装の固定不良 | ネジの締め直し・パネル交換 |
コンプレッサーから金属音 | 内部部品劣化 | 修理 or 室外機交換(高額) |
本体が動いていないのに異音 | リレーや回路の異常動作 | 点検・修理 |
【5】補足:設置年数も要確認
- 10年以上経過しているエアコンの場合、モーターやコンプレッサーの劣化による異音が増えます。
- 修理費用が高くつくことも多いため、場合によっては買い替えを検討したほうがコスパが良いこともあります。
【6】まとめ:室外機のカタカタ音の対処フローチャート
- 室外機の水平・設置状態を確認
- ファンに異物や回転ブレがないかを確認
- 配管・電線が壁や金属部に接触していないか確認
- カバーやネジが緩んでいないか確認
- それでも異音が続く場合 → 業者点検・修理相談
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