エアコンから「カタカタ」「ガタガタ」といった異音がする場合、主に内部の機械的な問題や部品のゆるみ・異常動作が原因です。以下に、原因を部位別・症状別に詳しく解説します。
【1】カタカタ音の主な原因一覧(室内機編)
原因 | 詳細な説明 | 対処の可否 |
---|---|---|
吹き出し口のルーバー(風向き羽根)のガタつき | 羽根が経年劣化やホコリ付着で動きがスムーズでなくなり、動作時に「カタカタ」と音を立てる | 自力で清掃や調整可能な場合もあるが、故障時は修理が必要 |
内部ファン(クロスフローファン)の異常 | ホコリやカビ、バランス崩れによりファンが回転するたびに音が出る | 分解清掃や修理が必要。放置すると振動が悪化 |
ファンモーターの劣化や軸のガタつき | モーターが劣化すると回転が不安定になり、異音の原因に | モーター交換が必要(自力では困難) |
フィルターやカバーが正しくはまっていない | お掃除後にカバーが浮いていたり、フィルターがずれていると運転時に振動音が出る | フィルターやカバーの取り付けを再確認・調整 |
プラスチック部品の熱膨張・収縮 | 冷暖房中に室温差で部品が伸縮し、「パキッ」「カタッ」と音が鳴る | 故障ではないが、頻繁なら固定部のゆるみも疑う |
壁掛け設置の緩み・共振 | 壁への取り付け金具がゆるんでいたり、共振して音が出る場合がある | 取り付け工事業者に相談が必要なケースも |
【2】カタカタ音の主な原因一覧(室外機編)
原因 | 詳細な説明 | 対処の可否 |
---|---|---|
室外ファンのバランス崩れ | 落ち葉・虫などがファンに付着してバランスを崩すと回転時に音がする | 点検・異物除去で解決できる場合あり |
ファンモーターの軸ブレ | モーターが劣化すると回転が不安定に。室内機と同様に音の原因に | モーター交換が必要 |
室外機の設置が不安定 | コンクリートブロックやベースの不均一で共振・振動音が発生 | 水平調整や防振ゴムの追加で改善可能 |
外装パネルのゆるみ | ネジの緩みや変形でカタついて異音が出る | ネジ締め直しや補強で改善可能 |
【3】異音がするタイミング別のヒント
タイミング | 考えられる原因 |
---|---|
運転開始時(冷房・暖房) | プラスチックの収縮音、ルーバー動作音、ファンのバランス不良 |
運転中ずっと続く | ファンの変形・摩耗、異物の巻き込み、軸ブレ |
風向き切り替え時のみ | ルーバーのギア・モーター異常 |
室外機が動いているときだけ | 室外ファンの不均衡、振動板・パネルの緩み |
【4】ユーザー自身でできる確認・対処
✅ 自分で確認できるポイント(安全範囲)
- フィルターを取り外して、正しく装着し直す
- ルーバーの羽根にゴミやホコリが溜まっていないかチェック
- エアコン周囲に物が接触していないか確認
- 室外機に落ち葉や異物が巻き込まれていないか確認
- 室外機が不安定な場所に置かれていないか確認
※ 室内機内部のファンやモーターには自己分解で触らないことを推奨(故障・感電リスクあり)
【5】修理が必要なケースの判断基準
状況 | 修理推奨度 |
---|---|
カタカタ音が止まらず常に続く | 高(ファンまたはモーター異常の可能性) |
音とともにエアコンの性能も落ちている | 高(運転機能に影響がある) |
短時間の「パキッ」という音だけ | 低(熱収縮など、故障ではない) |
カバーを外すと音が止まる | 中(取り付け不良・緩みの可能性) |
【6】まとめ
「カタカタ音」は多くの場合、内部のファンやルーバーのガタつき、モーター劣化、異物混入、設置の不具合によって発生します。
音の頻度が多くなったり、運転に支障があるようであれば早めの点検・修理が必要です。
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