リチウム電池（リチウムイオン・リチウムポリマーなど）が膨らんでいる（膨張している）ときの対策・対処法について詳しく解説します。
🔍 なぜリチウム電池は膨らむのか？
リチウム電池の膨張（ガス膨れ）は、内部での異常な化学反応によりガスが発生し、密閉されたセル内にガスがたまることで起こります。主な原因は：
| 原因 | 説明 |
|---|---|
| 過充電・過放電 | 電圧の異常が内部反応を促進。 |
| 高温環境 | 直射日光・発熱する電子機器などでの温度上昇。 |
| 老化・劣化 | 長期使用により内部構造が不安定に。 |
| 物理的損傷 | 落下や圧迫によるセルのダメージ。 |
⚠️ 膨らんだ電池の危険性
- 発火・爆発のリスクあり
- 発煙・有毒ガスの発生可能性
- 機器の故障や破損の原因に
膨張した時点で、正常な状態ではなく、危険な兆候と判断してください。
✅ 膨らんだリチウム電池の対処法
1. すぐに使用を中止する
- 機器から取り外し、電源を切る。
- 充電中であれば即座に充電を止める。
2. 素手で触らず、圧力をかけない
- 膨張している電池は圧力をかけると破裂・発火の危険があります。
- 可能なら、耐熱・絶縁性のある手袋で慎重に扱う。
3. 耐火性のある容器に移す
- 火災リスクがあるため、金属製の箱やスチール缶、砂入りの容器などで一時保管。
- 水で冷やすのはNG（化学反応が進む可能性あり）。
4. 早めに適切に処分する
- 自治体の「危険ごみ」や「電池リサイクル」窓口に相談。
- 家電量販店などではリチウム電池専用の回収ボックスが設置されている場合あり。
- 絶対に可燃ごみ・不燃ごみに混ぜて出してはいけません。
5. 機器の状態も確認する
- 電池の膨張で内部に圧力がかかり、スマホやノートPCの筐体が歪むこともあります。
- 本体に損傷がある場合、メーカーの点検・修理を検討しましょう。
❌ 絶対にしてはいけないこと
| 行為 | なぜ危険か |
|---|---|
| 穴を開ける | 内部のガスが発火・有毒ガス発生の危険あり。 |
| 家庭ごみに捨てる | 火災・環境汚染のリスク。違法な可能性も。 |
| 無理に使用し続ける | 爆発や発火の危険がある状態での使用は非常に危険。 |
| 強く握る・押しつぶす | 外装破損により即発煙・爆発の可能性。 |
🔄 予防策
- 常に純正の充電器やバッテリーを使う。
- 高温になる場所（車内・直射日光下）に長時間置かない。
- 定期的にバッテリーの状態を確認。
- 古い電池（使用年数3年以上）は早めの交換を検討。
📝 まとめ
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 膨らんでいると気づいた時 | 使用停止・電源オフ・取り外す。 |
| 一時保管 | 金属容器・耐火容器など安全な場所へ。 |
| 処分 | 自治体や電器店のリサイクル回収へ。 |
| 使用継続は？ | 絶対NG。膨張＝即廃棄対象。 |
膨張したリチウム電池は一歩間違えば発火・火災事故につながる危険なものです。慎重な取り扱いと早めの廃棄を徹底してください。
コメント