衆議院は、日本の国会を構成する二院のうち国民の意思を最も強く反映する中核的な議院です。ここでは制度・権限・仕組みを体系的に詳しく解説します。
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① 衆議院とは何か(基本概要)
衆議院は、日本国憲法に基づく国会(立法府)を構成する議院の一つで、
👉 国の法律・予算・内閣の存続を左右する強い権限を持っています。
日本の国会:二院制
衆議院(下院)
参議院(上院)
この二院制により、
衆議院:民意の反映・迅速な意思決定
参議院:慎重な審議・安定性
という役割分担がなされています。
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② 衆議院の基本データ
項目 内容
議員数 465人
任期 4年(ただし解散あり)
被選挙権 25歳以上
選挙制度 小選挙区比例代表並立制
解散 あり(参議院にはない)
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③ 選挙制度(小選挙区比例代表並立制)
衆議院議員は、次の2つの方法で選ばれます。
① 小選挙区制
定数:289人
全国を289の選挙区に分割
各区で最も得票の多い1人が当選
特徴:
勝者が明確
大政党が有利
民意が単純化されやすい
② 比例代表制
定数:176人
全国を11ブロックに分割
政党に投票し、得票率に応じて議席配分
特徴:
少数意見を反映しやすい
政党の得票力が議席に直結
👉 この2つを組み合わせることで、「安定」と「多様性」を両立させています。
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④ 衆議院の主な役割・権限
① 法律の制定(立法権)
法律案は衆議院・参議院の両方で審議
意見が対立した場合、衆議院が優越
② 予算の議決(最重要)
予算案は必ず衆議院から審議
参議院が反対しても、衆議院の議決が最終決定
👉 国の「お金の使い道」を決める中心機関
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③ 内閣総理大臣の指名
首相は国会で選出
衆議院と参議院で異なる指名をした場合
→ 衆議院の指名が優先
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④ 内閣不信任決議
衆議院のみが可能
可決されると:
内閣総辞職
または衆議院解散
👉 行政府(内閣)を直接コントロールできる強力な権限
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⑤ 条約承認・国政調査
外交条約の承認
証人喚問・資料提出要求など
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⑤ 「衆議院の優越」とは何か
衆議院は参議院よりも強い権限を持ちます。これを衆議院の優越と呼びます。
分野 内容
予算 衆議院の決定が最終
条約 衆議院の決定が最終
首相指名 衆議院が優先
法律 再可決が可能(3分の2以上)
理由:
任期が短い
解散がある
→ 民意をより敏感に反映するため
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⑥ 衆議院と参議院の違い(比較)
項目 衆議院 参議院
解散 ある ない
任期 最大4年 6年
民意反映 非常に強い やや弱い
内閣不信任 可能 不可
安定性 低い 高い
👉 衆議院は「動」、参議院は「静」とよく例えられます。
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⑦ 衆議院の存在意義
衆議院の本質的な役割は次の3点です。
1. 国民の意思を迅速に政治へ反映
2. 内閣をコントロールし、暴走を防ぐ
3. 政治の行き詰まりを選挙で解消
民主主義において「最終判断を国民に戻す装置」が衆議院です。
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⑧ よくある誤解
❌「衆議院は参議院より偉い」
→ 正確には役割が違う
❌「解散=政権崩壊」
→ 解散後も内閣は存続(選挙管理内閣)
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まとめ(要点)
衆議院は日本政治の中心
解散があり、民意を強く反映
内閣・予算・法律に強い影響力
参議院との二院制でバランスを取っている
次に
「衆議院議員の仕事の中身」
「なぜ二院制なのか」
「衆議院の問題点・改革論」
なども詳しく解説できます。
【今さら聞けない】衆議院って結局なんなの?【解散】
疑問

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