子どもがパチンコの玉を誤って飲み込んでしまった場合の対策・対処法について詳しく解説します。小児特有のリスクや注意点を踏まえ、安全かつ迅速に対応するためのポイントをまとめました。
1. 飲み込んだ直後の対応
- 呼吸や意識の確認
まず、子どもが咳き込んだり、息苦しそうでないか、顔色は正常か、意識ははっきりしているかを確認します。呼吸困難や意識障害があれば、すぐに119番で救急車を呼びます。 - 喉に詰まっている兆候のチェック
ひどく咳き込む、声がかすれる、唇や顔が青白くなるなどは「異物誤嚥(ごえん)」の可能性があり、緊急処置が必要です。 - 慌てて無理に吐き出させない
無理に口の中に手を入れて異物を取ろうとすると、かえって喉を傷つけたり、異物がさらに奥に入ることがあるため避けます。
2. 緊急性の有無の判断
- すぐに呼吸困難や窒息症状が出ていなければ、落ち着いて様子を見る
喉に詰まっていなければ、異物は消化管を通過する可能性が高いですが、放置は禁物です。
3. 医療機関の受診
- 速やかに小児科や救急外来を受診する
子どもは異物による窒息や消化管の損傷リスクが高いので、飲み込んだことがわかった時点で受診してください。 - 画像検査(レントゲンなど)で異物の位置を確認
医師はレントゲンや必要に応じてCT検査を行い、玉の位置や異物による障害の有無を確認します。 - 内視鏡的な異物除去の検討
喉や食道に詰まっている場合、内視鏡での除去が必要になることがあります。
4. 自然排出の可能性と注意点
- 玉が胃や腸に入っている場合は自然排出を待つ場合もある
通常は消化管を通過しますが、排出されるまで注意深く観察します。 - 便に玉が混じっているか確認する
排便の際に玉が出てくるかチェックし、数日~1週間で出ない場合は再受診が必要です。 - 腹痛、嘔吐、血便など異常症状があれば速やかに医療機関へ
消化管に傷がついたり閉塞が起こっている可能性があります。
5. 応急処置(緊急時)
- もし窒息のサインがある場合(呼吸困難、激しい咳込み、意識低下など)
・背部叩打法や腹部突き上げ(ハイムリック法)などの救命処置を行い、すぐに救急車を呼ぶ。
・周囲の大人が適切な応急処置を知っていることが重要です。
6. 予防のための注意点
- パチンコの玉は小さく、子どもが手に入れないよう管理する
おもちゃや日常品と区別して、子どもの手が届く場所に置かない。 - 子どもの行動には常に目を配り、誤飲防止を徹底する
まとめ
子どもがパチンコの玉を飲み込んだ場合は、
- 呼吸状態と意識をすぐに確認し、窒息症状があれば緊急対応する
- 喉に詰まっていなければ速やかに医療機関を受診し、画像検査を受ける
- 医師の指示に従い、異物の排出状況を観察する
- 症状が出た場合はすぐに再受診・救急対応を行う
ことが重要です。子どもは自分で状況を伝えられないこともあるため、周囲の大人が冷静かつ迅速に対応することが命を守るポイントになります。
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