「三点方式(さんてんほうしき)」について詳しく解説します。
これは日本のパチンコ業界における特殊な換金方法として知られており、「合法の範囲で賞品を現金化する仕組み」として長年運用されてきました。
🔷 三点方式とは?
三点方式とは、「遊技」「景品交換」「景品買取(換金)」を三者(三地点)で分離して行う方法です。
直接の換金が違法とされている日本の法律を回避するために生まれた、グレーゾーンの合法スキームです。
🔷 三点方式の仕組み(ステップ別解説)
以下の3つの段階に分かれて進行します:
① 【遊技場】で遊ぶ
- パチンコ・パチスロをして玉やメダルを集める。
- 集めた玉・メダルを景品と交換する(「特殊景品」と呼ばれる小さな金属片やカードなど)。
② 【景品交換所】に行く
- 店舗の外や隣接する場所にある、**別経営の「景品交換所」**に持ち込む。
- ここで特殊景品を現金に「買い取って」もらう。
③ 【問屋(景品商社)】が景品を回収
- 交換所が買い取った特殊景品は、最終的に問屋業者が回収。
- そして再び遊技場に販売され、循環する仕組みになっている。
🔷 なぜ「三点」なのか?
三点方式では以下の**三者(三拠点)**が登場します:
項目 | 実態 |
---|---|
① 遊技場 | パチンコ店(玉を出す・景品に交換) |
② 景品交換所 | 店舗外の別事業者(現金との交換) |
③ 問屋 | 景品流通業者(景品の循環・買戻し) |
この三者が形式上「独立」していることで、直接の換金を回避しているのです。
🔷 なぜ直接の換金がNGなのか?
日本の法律では、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」により、
パチンコ店が客から金品を直接受け取ったり、渡したりする(=賭博)ことは違法
とされています。
つまり、
- 店が「勝った分を現金で渡す」=賭博行為で違法
- しかし「景品に交換」→「それを誰かが買い取る」=合法(とされている)
という形で、三点方式はグレーだが「法律違反ではない」とされてきました。
🔷 三点方式の問題点と議論
問題・指摘点 | 内容 |
---|---|
法の抜け道では? | 実態としては換金行為だが、形式を分けることで合法にしているという批判あり |
実際には系列業者が運営している場合も | 独立しているとされているが、事実上グループ経営の場合もある |
公営ギャンブルとの違いが曖昧 | パチンコは民間営業なのに、実質換金が可能なのは不公平という声もある |
🔷 現在の実態
- 全国ほぼすべてのパチンコ店がこの「三点方式」を採用しています。
- 警察も黙認状態で、事実上の公認スキームとして機能しています。
- しかし法改正や業界再編が進めば、この方式が見直される可能性もあると言われています。
✅ まとめ:三点方式とは?
項目 | 内容 |
---|---|
目的 | 法律に触れずに、パチンコの出玉を現金化するための方式 |
方法 | 景品→交換所→問屋と経由して現金化する三者分離スキーム |
法的立場 | グレーゾーンだが、風営法の規制はクリアしているとされている |
社会的評価 | 法律の抜け道とも言われるが、長年業界で運用されてきた |
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