以下では、古民家が寒く・気温が低く感じやすい本当の理由を構造・素材・暮らし方の観点から分解し、
暖房を使っても暖まらない時の具体的な対策・対処法、
さらに**実際によくある失敗談(後悔ポイント)**まで、現実ベースで詳しく解説します。
1. 古民家が寒くなりやすい主な原因
① そもそも「断熱」という概念がない
古民家(築50〜100年以上)の多くは、
- 壁:土壁・板壁(断熱材なし)
- 天井:断熱なし or 薄い藁
- 床:床下がほぼ外気
という構造です。
👉 現代住宅と比べると“外に住んでいる”に近い状態。
👉 暖房を入れても熱がすぐ逃げます。
② 隙間風が前提のつくり
古民家は本来、
- 夏を涼しく過ごす
- 風を通す
- 湿気を逃がす
ために、
- 建具の隙間
- 柱と壁の取り合い
- 床下・天井裏
が意図的にスカスカです。
👉 冬は
家全体が巨大な換気装置になります。
③ 窓・建具が単板ガラス+木製
- 単板ガラス
- 障子・雨戸
- 建具の歪み
👉 熱が逃げる
👉 冷気が入り込む
👉 結露もしやすい
**寒さの最大要因が「窓」**であることは非常に多いです。
④ 床下・地面からの底冷え
- 床下断熱なし
- 地面がむき出し
- 基礎が石場建て
👉 足元の温度が極端に低くなり、
👉 室温以上に体感温度が下がる原因になります。
⑤ 天井が高く、暖気が逃げる
- 梁見せ
- 吹き抜け
- 天井が高い居間
👉 暖かい空気はすべて上へ
👉 人がいる高さは寒いまま。
⑥ 暖房前提の設計ではない
古民家は、
- 囲炉裏
- 火鉢
- 薪ストーブ
など局所暖房前提の暮らし。
👉 エアコン1台で家全体を暖める思想がありません。
2. 古民家の寒さ対策(現実的・効果順)
【最優先】「家全体」を暖めようとしない
古民家で失敗しやすい考え:
家全体を暖めれば快適になる
👉 これはほぼ不可能&非効率です。
正解は
👉 「人がいる場所だけを確実に暖める」
【即効性大】窓・建具対策
● 簡単 → 効果大
- 厚手カーテン(床まで)
- 断熱ライナー
- 障子+プチプチ or 和紙断熱
👉 窓対策だけで体感が激変します。
【底冷え対策】床は必ずやる
- 厚手ラグ
- 断熱マット
- 畳下にスタイロフォーム(可能なら)
👉 足元が暖かいだけで
👉 古民家の寒さは半減します。
【暖房は“局所集中”が正解】
相性が良い暖房
- 薪ストーブ
- 石油ストーブ(反射板付き)
- こたつ
- 電気カーペット
👉 輻射熱系が圧倒的に強い。
相性が悪い
- エアコン単体
- 小型ファンヒーターのみ
【空気を逃がさない工夫】
- のれん
- 間仕切りカーテン
- 可動式パーテーション
👉 「部屋を小さくする」意識が重要。
3. 暖房を使っても暖まらない時の対処法
① 室温を信じない
古民家では、
- 室温18℃
- 体感温度10〜12℃
は普通に起きます。
👉 原因は
- 床温度
- 壁温度
- 隙間風
👉 体感=放射+気流+接触温度
② エアコンは補助と割り切る
- 空気は温まる
- 体は温まらない
👉 エアコン+輻射暖房の併用が前提。
③ 湿度を上げる
古民家は乾燥しやすい。
- 加湿器
- 湯気(やかん・鍋)
👉 湿度40→55%で
👉 体感温度+1〜2℃。
④ 服装で勝つ
- 重ね着
- インナーダウン
- レッグウォーマー
- ネックウォーマー
👉 古民家は「家を着る」感覚が必要。
4. 古民家で本当によくある失敗談
失敗談①「フルリフォームすれば暖かくなると思った」
高額リフォーム
→ 断熱は部分的
→ 隙間は残る
→ 期待ほど暖かくならない
失敗談②「エアコンを増設すれば解決と思った」
台数を増やした
→ 電気代爆増
→ 体感は改善しない
失敗談③「隙間を全部塞いだ」
テープ・発泡ウレタン多用
→ 結露
→ カビ
→ 木が傷む
👉 古民家は“塞ぎすぎ”が命取り
失敗談④「現代住宅と同じ快適さを求めた」
比較してしまった
→ ストレス増大
→ 古民家暮らしが苦痛に
5. まとめ(結論)
古民家が寒い最大の理由は、
👉 寒さ前提で建てられていること
重要ポイント:
- 家全体を暖めようとしない
- 窓・床・人の周りを優先
- 輻射暖房+局所集中が正解
👉 古民家は
👉 「寒い家」ではなく「寒さと付き合う住まい」
考え方と対策を間違えなければ、
冬でも十分に快適で味わい深い暮らしは可能です。


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