山梨県・長野県境に位置する 金峰山(きんぷさん・標高2,599m) とツキノワグマについて、詳しく整理します。
1. 金峰山にクマはいるのか
- はい、生息しています。
- 金峰山は奥秩父山域に属し、広葉樹林・ブナ林・針葉樹林が混在する深い森林帯で、ツキノワグマの生息域に含まれます。
- 登山者や山小屋管理者の報告によると、登山道周辺でもクマの痕跡(足跡・フン・樹皮の削り跡)が確認されています。
2. 多いのか(出没頻度・季節性)
- 「非常に多い」というほどではありませんが、毎年一定の目撃がある山域です。
- 特に出没が増える季節は:
- 春(5〜6月):冬眠明けで登山道や低地に出てくる。
- 秋(9〜11月):冬眠前で食料を求め行動範囲が広がる。
- 登山者の少ない早朝や夕方、または奥深い尾根・沢沿いでは遭遇リスクが上がります。
3. 危険性
- ツキノワグマは体重50〜100kg程度で、通常は人を避けます。
- 危険なのは以下のケースです:
- 子連れの母グマ
- 餌不足で痩せた個体
- 遭遇時に逃げ場が少ない尾根や沢沿いでは、危険度が高まります。
- 過去に奥秩父山域で登山者との鉢合わせによる威嚇行動の報告がありますが、人身被害は比較的稀です。
4. 金峰山登山での熊対策
- 熊鈴やラジオで人の存在を知らせる
- 視界が悪い藪沿い・沢沿いで特に有効。
- 単独登山は避ける
- 複数人で行動することでリスクを下げる。
- 食料・ゴミ管理を徹底
- 防臭袋に入れる、行動食の包装ゴミも放置しない。
- 熊撃退スプレーを携行
- 奥秩父山域は人通りが少ない区間もあるため必須。
- 登山前に出没情報を確認
- 秩父多摩甲斐国立公園ビジターセンターや山小屋の掲示板で最新情報を入手。
5. 遭遇時の基本行動
- 走って逃げず、背を見せずにゆっくり後退。
- 攻撃的になった場合は熊撃退スプレーを使用。
- 近距離で襲われた場合はリュックで頭を守るなど、最悪の事態に備える。
6. まとめ
- 金峰山には ツキノワグマが確実に生息。
- 出没は春と秋に増え、早朝・夕方・人通りの少ないコースは遭遇リスクが高い。
- 単独登山・食料管理不備・薄暗い時間帯の行動は危険を増す。
- 熊鈴・音での存在通知、食料管理、熊撃退スプレー携行を徹底すれば安全に登山可能。
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