クマに襲われたら木の上に逃げれば安全か?
結論から言うと、木の上に逃げるのは安全ではありません。
クマは種類や個体差はあるものの、木登り能力が非常に高いため、木に登っても追いつかれる可能性が高いからです。むしろ、木に登ろうとする間に背中を見せてしまい、危険が増す場合があります。
1. クマの木登り能力
- ヒグマ(北海道)
- 大型で体重が重いため、成獣になると高木には登りにくいとされます。
- ただし、若いヒグマや小柄な個体は木登りが得意で、数メートルの木なら簡単に登ります。
- ツキノワグマ(本州・四国など)
- 日本のクマの多くはツキノワグマで、木登りが非常に得意です。
- 急斜面や幹の細い木でも軽々と登ることができ、人間の動きを容易に上回ります。
2. 木に逃げることの危険性
- 追いつかれる可能性が高い
- ツキノワグマは樹上で木の実を食べたり、休んだりするほど木登りに慣れています。
- 木に登っても安全圏にはなりません。
- 逃げる動作が危険
- 背中を見せて木に登ろうとする間に、クマが突進してくる可能性があります。
- クマは時速40km以上で走れるため、不意打ち的に襲われやすいです。
- 高所からの転落リスク
- 恐怖心から無理に高く登り、枝折れや滑落でケガをする危険もあります。
3. クマに襲われた時に取るべき行動
- 基本は木に登らない。
- 落ち着いて距離を取る
- クマに気づかれた時点で慌てず後退。走らないことが重要です。
- 大声や音を立てない
- 驚かせると攻撃的になる可能性があります。
- ゆっくり後退
- クマの目を見ながら背を向けず、ゆっくり距離をとる。
- 至近距離での最終手段
- クマ撃退スプレーを使う。
- 有効射程(数メートル)に入ったときのみ確実に使用。
4. まとめ
- 木に登って逃げるのは安全策ではない。
- ツキノワグマは特に木登りが得意で、木の上でも襲われる可能性がある。
- むしろ木に登ろうとする間に襲われるリスクが高い。
- 現実的には「距離を取る」「クマ撃退スプレーを携行」が有効な対策。
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