「自分だけパチンコが全く当たらないのに、両隣の客ばかり当たってる気がする」──これはパチンコを打つ人なら多くの人が経験する感覚です。実際には心理的・統計的な要因が重なって起こる、よくある錯覚です。この現象がなぜ起こるのかを詳しく解説します。
🧠 1. 「両隣だけ当たってる」は錯覚である理由
📌 視野効果(ポジションバイアス)
パチンコ台に座っていると、両サイド(右と左)の台が目に入るようになっています。
つまり:
- 両隣の当たりは視界に入る
- それ以外の台(3台以上離れた台)は見えない
- 自分+隣2人 = 合計3人 → 自分がハズレなら他の2人のどちらかが当たる確率は高い
これを統計で説明すると:
【例】1/319の確率で、大当たりを100回転以内に引く確率
- 約26.3%
隣が2人いれば:
- 誰かが当たる可能性 = 1 -(全員ハズレ)
=1−(1−0.263)2≈46.5= 1 – (1 – 0.263)^2 \approx 46.5%
🔸約2回に1回の割合で、どちらかの隣が早めに当たる計算になります。
🧠 選択的記憶(記憶の偏り)
人間は感情的にショックを受けた体験を強く記憶します。
- 自分がハマってるときに隣が当たる → 嫉妬・悔しさ → 強く印象に残る
- 自分も隣もハマってる → あまり記憶に残らない
🔸結果、「いつも自分だけ当たらない、隣だけ当たる」と記憶が歪む。
🔄 確率の偏り(ランダムでも偏りは起こる)
確率は長期的に収束しますが、短期的には偏りが出て当たり前です。
- 10台中、連続して3台当たる → よくある
- 「当たりが偏って配置されている」ように見える → 偶然の塊
🔸パチンコホールを見回して「なんでこの島ばかり当たってるの?」と感じるのも同じ心理です。
💡 2. 感情の増幅が錯覚を生む
▶「なぜ自分だけ…」という感情
- 人は不公平を感じやすい
- ギャンブルで負けると「操作されてる」「自分だけ不利」と思いたくなる
これは正常な人間心理です。実際には操作されているわけではなく、「感情的な防衛反応」にすぎません。
▶ SNSや掲示板が錯覚を強化
- 他人の「勝った報告」「連チャン報告」ばかり目に入る
- 自分の「負けた体験」と比較してしまう
🔸→ 「やっぱり自分だけダメなんだ」と、錯覚が強化されるループになります。
📊 3. 客観的に見ると、周りが当たっていても普通にあること
▶ 偶然に見えるが、統計的に説明できる現象
状況 | 現実の意味 |
---|---|
両隣が当たった | 自分を含む3人のうち2人が当たり → 確率的に普通にある |
自分だけハマり続ける | 偶然の偏り・たまたま確率の下振れ |
近くの島だけ連チャンしてる | 偶然の当たりが集中しているだけ |
✅ 4. 対処法・考え方のコツ
✔ 自分を冷静に保つには:
- 周囲と比べないこと:誰かの当たりは自分の運とは無関係
- 「確率は短期では偏るもの」と理解する
- 長い目で見て判断する(数千回転単位)
✔ 実践的アドバイス:
- メモやアプリで「自分の回転数・当たり回数」を記録する
- 感情で判断せず、「今日は偏った日だったな」と割り切る
- 勝ち負けではなく、「期待値を追えているか」を考える
🎯 結論:両隣が当たるのは、「錯覚」と「偶然の偏り」で説明できる
- 「自分だけ当たらない」「隣ばかり出てる」という感覚は、心理的に自然なもの
- 実際は視野の偏り・記憶の偏り・短期的な確率の揺らぎによる錯覚
- 感情に流されず、確率と向き合うことで冷静に対処できる
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