トラックは冬に非常に寒くなりやすい車両です。
「暖房を入れているのに寒い」「足元が冷え切る」「夜間走行がつらい」と感じるのは珍しくありません。
これは故障というより、構造・用途・エンジン特性が原因です。現場目線で、原因→対策→暖まらない時の切り分けまで詳しく解説します。
① トラックが寒くなりやすい主な原因
1. キャビンの断熱が弱い
- 商用車のため断熱材が最小限
- ドア・床・天井から外気が伝わる
- エンジン音・振動対策優先で、断熱は後回し
2. 床が高く冷気を受けやすい
- フレーム構造で床下が常に冷える
- 足元から冷気が上がってくる
- 長時間運転ほど冷えが蓄積
3. ディーゼルエンジン特有の弱点
- 暖機しても水温が上がりにくい
- アイドリングでは暖房がほぼ効かない
- 短距離走行だと最後まで寒い
4. 外気導入・設定ミスが多い
- 内気循環を使っていない
- A/Cを切っている
- 風向がデフロスター固定
② まずやるべき暖房の正しい基本設定(超重要)
これを間違えると、どんなトラックでも寒い
- A/C:ON
- 内気循環:ON
- 温度:最大(HI)
- 風量:中〜強
- 風向:足元+フロント
※A/Cは除湿と温風安定のため冬でも必須。
③ すぐ効く実践的な寒さ対策
1. 足元対策が最重要
- 厚手ゴムマット+断熱マット
- 足元用電気マット
- 靴底が薄い安全靴は特に冷える
👉 体感温度の8割は足元で決まります。
2. シートヒーター・後付け暖房
- 純正が無ければ後付けシートヒーター
- 12V電気毛布
- ハンドルカバー(意外と効く)
3. 窓・ドアの冷気対策
- フロント断熱サンシェード(休憩時)
- ドア隙間モールの劣化点検
- 夜間走行は特にガラス冷却が強い
④ 暖房を使っても暖まらない時の対策
1. ディーゼルトラック特有の追加対策
- PTC電気ヒーター装着車か確認
- 補助ヒーター作動確認
- エンジン回転を少し上げて走行(安全配慮)
2. 冷却水(LLC)の確認
- 不足・劣化で暖房不可
- リザーバータンク点検
- 長距離車両ほど要注意
3. サーモスタット異常
- 水温が上がらない
- 高速道路で特に寒い
- 燃費悪化・水温計低い
4. ヒーターコア詰まり
- 年数・走行距離多い車両に多発
- 風は出るが温風にならない
- 片側だけ暖かい場合は要点検
⑤ 冬のトラック運用・対策優先順位
- 内気循環+A/C ON設定
- 足元断熱・電熱対策
- シートヒーター・電気毛布
- 窓・ドア冷気対策
- 冷却系点検
⑥ 長距離・仮眠時の寒さ対策(重要)
- エンジン停止中は暖房ゼロ
- 対策:
- 燃焼式FFヒーター(最強)
- 高断熱寝袋
- 厚手毛布+銀マット
※アイドリング暖房は環境・規制面でも非推奨。
結論
トラックが寒いのは
👉 商用設計・ディーゼル特性・断熱不足が重なった結果です。
しかし
- 正しい設定
- 足元集中対策
- 補助暖房の併用
これで真冬の長時間運転でも現実的に快適になります。


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