電気自動車(EV)は冬に弱いと言われますが、それにははっきりした理由があります。
しかもガソリン車と同じ感覚で使うと「暖房が効かない・寒い・航続距離が激減する」という不満が一気に出ます。
ここでは 原因 → 正しい使い方 → 暖まらない時の現実的対策 を、EV特有の事情に絞って詳しく解説します。
① 電気自動車が寒く感じやすい根本原因
1. エンジンの「廃熱」が存在しない
- ガソリン車:エンジンの無駄な熱を暖房に使用
- EV:熱を新たに作らないと暖房できない
👉 暖房=電気ヒーター頼み
→ 立ち上がりが遅く、電力消費が大きい。
2. 冬はバッテリー性能が低下する
- 低温で電池の化学反応が鈍る
- 出力・回生・充電効率が低下
- 暖房+走行で電力消費が急増
3. 車内断熱は車種差が大きい
- 高級EV:断熱・遮音が強い
- 普及EV:軽量化優先で断熱弱め
- ガラス面積が大きいEVほど寒い
4. ヒートポンプ式暖房の弱点
- 多くのEVはヒートポンプ採用
- 外気温が極端に低い(−5℃以下)と
- 暖房能力が低下
- 送風がぬるくなる
② EVで「まずやるべき」正しい暖房設定
基本設定(重要)
- A/C:ON(ヒートポンプ作動に必須)
- 内気循環:ON
- 温度:22~26℃
- 風量:AUTO
- 風向:足元優先
※A/C OFFにすると暖房能力が激減する車種が多い。
③ EVで本当に効く寒さ対策
1. シートヒーター・ステアリングヒーター最優先
- 空気を暖めるより圧倒的に省電力
- 体感温度が一気に上がる
- 航続距離への影響が小さい
👉 EV冬対策の最重要ポイント。
2. 出発前の「プレコンディショニング」
- 充電中に車内を暖める
- バッテリーも同時に適温化
- 走行開始後の暖房電力を節約
※自宅充電できる人は必須テク。
3. 窓・足元の断熱
- フロント/サイドの断熱サンシェード
- 足元に厚手マット
- 後席用ブランケット
4. 後席の暖房は期待しすぎない
- 前席優先設計が多い
- 後席は体を直接暖める対策が有効
④ 暖房を使っても暖まらない時の対策
1. 外気温が極端に低い場合(−5℃以下)
- ヒートポンプ能力低下は仕様
- 対策:
- 温度設定を上げすぎない(電費悪化)
- シートヒーター併用
- 風量を一段下げる(温風感UP)
2. 短距離走行が多い人の対策
- 車内が暖まる前に到着する
- 解決策:
- 事前暖房(アプリ)
- 電気毛布(12V)
- 厚着前提で割り切る
3. 暖房不具合のチェック項目
- A/C OFFになっていないか
- 内気循環が切れていないか
- ソフトウェア更新未実施
- ヒートポンプ不調(風が出るだけ)
※EVはソフト更新で改善する例も多い。
⑤ 冬のEV運用・優先順位ランキング
- プレコンディショニング
- シート・ハンドルヒーター活用
- 内気循環+A/C ON
- 窓・足元断熱
- 暖房温度を欲張らない
⑥ ガソリン車との決定的な考え方の違い
| 項目 | ガソリン車 | EV |
|---|---|---|
| 暖房熱源 | エンジン廃熱 | 電気 |
| 立ち上がり | 走れば暖まる | 事前準備が重要 |
| 冬の効率 | 影響小 | 影響大 |
| 対策 | 空気を暖める | 人を暖める |
結論
EVが冬に寒いのは
👉 「熱をタダで作れない構造」だからです。
その代わり
- シートヒーター
- 事前暖房
- 断熱
この3点を徹底すれば、航続距離を犠牲にせず快適に使えます。


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