「南向きなのに家が寒い」というのは、とてもよくある相談です。
結論から言うと、南向き=暖かい家ではありません。
太陽は当たっていても、熱が入っていない/溜まっていない/逃げているケースが大半です。
ここでは
原因 → 南向きでも寒くなる理由 → 有効な対策 → 暖房しても暖まらない時の本質的解決策
を、仕組みから丁寧に解説します。
① 南向きなのに寒くなる主な原因
1. 南側に「暖める窓」がない
- 窓が小さい
- 高断熱・遮熱ガラスで日射取得が低い
- ベランダ・庇が深すぎる
👉 太陽は当たっても室内に熱が入らない
2. 日射が途中で遮られている
- 隣家・マンションの影
- 塀・植栽
- 冬は太陽高度が低い
3. 南側以外が極端に冷える
- 北側・東西面の断熱不足
- 外壁・床下からの冷気
👉 入った熱が即座に奪われる
4. 吹き抜け・階段で暖気が逃げる
- 南面で温まった空気が上階へ
- 居室に留まらない
5. 南向きでも「日射を捨てている」
- 遮光カーテンを閉めっぱなし
- 家具や棚で窓を塞いでいる
6. 蓄熱できない家
- 軽量構造
- 内装が断熱・蓄熱に不向き
② 南向きのメリットを活かす即効性対策
① 日中は「徹底的に日射を取り込む」(最重要)
- 晴れたらカーテン全開
- レースも開ける
- 窓前は何も置かない
② 夜は「即・断熱モード」に切り替える
- 日没後すぐ厚手カーテン
- 床までしっかり覆う
👉 昼と夜で運用を変える
③ 日射が当たる床を活かす
- ラグを一時的にめくる
- 日中はフローリング露出
👉 床が蓄熱体になる
④ 南側の暖気を循環させる
- サーキュレーターで部屋全体へ
- 北側・奥の部屋へ送風
⑤ 南側以外を重点断熱
- 北窓の内窓
- 玄関断熱
- 床下冷気対策
③ 暖房を使っても暖まらない理由
理由① 日射取得<放熱量
- 入る熱より逃げる熱が多い
理由② 南向き=無断熱だと誤解している
- 南面だけ良くても意味がない
理由③ 暖房と日射が噛み合っていない
- 日中も強暖房
- 夜に日射を期待してしまう
理由④ 暖気が居室に留まらない
- 上階・階段へ逃げる
④ 暖房しても寒い時の「本質的解決策」
① 「入れる熱」と「守る熱」を分けて考える
- 昼:日射取得
- 夜:断熱重視
② 南向き=日中暖房を減らす
- 晴天日は暖房弱
- 曇天・夜は補助
③ 冷えの元を南以外で潰す
- 北側
- 床下
- 玄関
👉 南だけ見ても解決しない
④ 建物全体の熱バランスを整える
- 吹き抜け対策
- 間仕切り活用
- 空気循環
⑤ やってはいけないNG対策
⚠️ 南向きだから断熱不要
→ 最大の勘違い
⚠️ 一日中遮光カーテン
→ 太陽熱を捨てている
⚠️ 暖房の設定温度を上げ続ける
→ 根本解決にならない
⑥ 効果の高い優先順位まとめ
1️⃣ 日射を確実に取り込む
2️⃣ 夜間断熱を徹底
3️⃣ 南以外の冷気対策
4️⃣ 空気循環
5️⃣ 暖房運用の見直し
結論
南向きなのに寒い家の正体は
**「太陽は当たっているが、家が熱を活かせていない」**ことです。
- 昼は太陽を味方に
- 夜は断熱で守る
- 南以外の冷えを潰す
これを徹底すれば、南向きの強みは確実に体感できます。


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