新潟県 村上市 におけるクマ(主にツキノワグマ)事情について、出没状況・リスク・対策を最新情報をもとにまとめました。
1. 村上市にクマは「いる」のか?
村上市にはクマが出没しており、警戒が必要な地域です。
- 村上市の公式防災ページでも「クマ出没特別警報」が出されている。
- 市内では「4月からの出没件数が過去最多」との記載があり、かなり活動が活発化している。 )
- ブナの実など、クマの餌になる木の実が市内・県内で不作(凶作)との指摘があり、人里へのクマ出没が増えている。
- 過去の目撃記録も複数ある:
- 令和3年度の県記録では、村上市葡萄地内(朝日トンネル付近)で体長約1.5 mのクマを目撃。
- 令和2年度には、瑞雲や上大鳥といった地区でクマ(成獣・子グマ)の出没が記録されている。
- 最近の報道でも、**2025年6月10日夜、市内岩船港町の臨港道路(民家付近)**で体長約1 mのクマ目撃があった。
- また、2025年10月16日には碁石(村上市)でのクマ出没報告も。
2. 多く出没する時期・傾向
村上市において、クマ出没が特に増えやすい時期・傾向は以下の通りです。
- 市は「クマ出没特別警報」を 11月30日まで継続しており、秋から晩秋にかけて警戒を強めている。
- 県・市ともに、木の実(ブナなど)が不作の年にはクマが人里に下りてきやすくなると警戒している。
- また、村上市は 5月15日~7月14日(おおよそ2か月) を「クマ出没警戒強化期間」と位置づけており、この時期の注意を呼びかけている。
- 時間帯としては 早朝・夕方(薄暗くなりやすい時間) に活動しやすいため、入山・山作業などは要注意。
3. 危険性はあるのか?
村上市におけるクマの危険性は 無視できないレベルです。
- クマが人里・住宅近くに出没する報告があり、単なる「山だけの話」ではない。
- 特別警報が出るほど市・県が危険度を高く見ており、命を守る行動を住民に対して強く要請している。
- 遭遇時の具体的な指針(慌てずゆっくり後退、撃退用スプレー・鈴の携行など)を市が明示しており、適切な対応が重要とされている。
- また、クマが人家に「侵入」する可能性にも言及されており、人身被害だけでなく建物リスクも現実的。
4. 駆除(捕獲・処分)はすべきか?
駆除の是非には合理性がありますが、慎重な議論と体制が必要です。
駆除を検討すべき理由:
- 人里近くへの出没が頻繁化しており、住民の安全が脅かされる可能性がある。
- 特にクマが住宅地や農地、墓地など身近な場所に出るならば、単なる注意だけでは十分ではない。
懸念すべきポイント:
- 駆除は最終手段とすべき。まずは 予防・抑止策(出没抑制、餌管理、住民注意) を強化する必要あり。
- 駆除には猟友会・自治体・県などとの協力が不可欠で、適切な許可・方法を取らなければならない。
- 無秩序な捕獲はクマの生態系に悪影響を与える可能性がある(移動域の偏り、個体の補充など)。
結論:村上市では駆除を検討する一定の根拠があるが、まずは警戒と被害防止策の強化を徹底しながら、段階的に判断を進めるべき。
5. 対策(村上市・住民・訪問者レベル)
村上市で取るべき具体的なクマ対策を以下にまとめます。
(A) 山・里山・散策時・作業時の注意
- 音を出す:ラジオ・鈴など、人がそこにいることをクマに知らせるものを携帯。
- 複数人行動:単独で山や林縁には入らず、できるだけ複数人で行動。
- 時間帯を選ぶ:早朝や夕方などクマの活動が活発になる時間を避ける。
- 痕跡の確認:足跡・糞・爪痕があれば無理に進まず、その場を離れる。
(B) 生活圏・集落での対策
- 餌を出さない:柿・栗など実のなる木の実、生ゴミ、落ち果などをきちんと処理し、クマを誘引しない。
- 隠れ場所の整理:藪・下草・雑木林を刈ったり整備し、クマの隠れ場所を減らす。
- 侵入対策:倉庫など、侵入されやすい建物の戸締りを強化。
- 目撃情報の通報:クマを見つけたら、市役所(危機管理・農林部門)や警察(村上署:0254‑52‑0110)へすぐに連絡。
(C) 遭遇時の対応
- 落ち着いて後退:驚いて走るのではなく、背を見せずゆっくり離れる。 (村上市公式サイト)
- 刺激を避ける:大声を出したり物を投げて驚かせない。
- 子グマには近づかない:母グマが近くにいる可能性がある。
- 非常時の行動:襲われそうな場合、地面にうずくまって頭・首・腹を守る姿勢をとる。
6. 村上市住民・訪問者へのアドバイスまとめ
- 村上市にはクマ出没の実態があり、生活圏近くでの目撃も増えている。
- 警戒すべき時期は主に春~夏(5~7月)および秋(特に実が少ない年)、加えて早朝・夕方などクマの活発な時間帯。
- 駆除は選択肢だが最優先ではない:まずは出没抑制と被害防止策を徹底する。
- 個人レベルでもできる対策:音を出す・複数行動・ゴミ管理・隠れ場所整理・遭遇時の冷静行動など。
- 地域全体で協力を:目撃情報の共有、捕獲(猟友会等)+行政による抑止対策、住民教育などによってリスクを低減していく。


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