丸森町(宮城県)におけるクマ(ツキノワグマ)出没状況と対策
「いるのか/多い時期/危険か/駆除すべきか/対策」という順で解説します。あなたが丸森町で暮らしていたり近くを通ったりするなら、参考になると思います。
1) 丸森町にクマはいるのか?
丸森町でクマの出没・痕跡の確認が実際にあります。具体的な情報をいくつか紹介します。
- 丸森町の「安全安心メール」配信サービスにて、2025年 7月5日 午後0時40分ごろ、丸森町大内字山王地内(大内不動線沿い)でクマの目撃情報があった旨が配信されています。
- また、2025年7月16日午前9時45分ごろ、丸森町舘矢間山田市ノ沢でクマが出没したというニュース報道があります。
- さらに、2025年5月21日午後4時10分ごろ、丸森町大張大蔵松ノ塚でクマ出没という記録もあります。クマの痕跡(足跡・フンなど)も、2024年6月4日、丸森町筆甫字北山南地内で発見されており、「近くにクマがいる可能性があります」と町が注意を呼びかけています。
これらから、丸森町は 「クマが全く出ない地域」ではなく、出没の可能性が現実にある地域 と言えます。
2) 多い時期(出没しやすい時期)はいつか?
丸森町・宮城県全体の傾向から、クマの出没が特に増える時期を整理します。
- 宮城県では「令和7年4月から12月にかけてクマの出没が平年より多い見込み」と出されています。 (宮城県公式サイト)
- 丸森町でも、5月(春)・7月(夏)に目撃情報が既に出ています(上記項目参照)。
- 特に餌が不足する秋(9〜11月)や冬眠直前の時期は、山から人里・農地に出てくる可能性が高いという一般的な知見があります。例えば、宮城県内で出没警報が出されたというニュースもあります。
→ 結論として、丸森町では 「春(雪解け後)~夏~秋(冬眠直前)」 が特に注意すべき時期です。とくに夏~晩夏~秋がリスクが上がる時期と考えられます。
3) 危険なのか?
一定の危険性があります。以下の理由からです。
- ツキノワグマは成獣で非常に大きくなることもあり、山中だけでなく人里近くに出てくると人との遭遇リスクが出てきます。宮城県の資料でも「目撃だけでなく足跡・痕跡が人里近くで確認されており、注意を呼びかけています」。
- 丸森町では住宅地・農地・道路付近での出没が報じられており、「完全に山奥だけ」ではない接近の可能性があります。目撃が昼間の時間帯であることもあり、用心が必要です。
- 人身被害(怪我・死亡)という報告が丸森町内で明確に多く出ているわけではありませんが、クマが人の活動圏に出てくるという“予備的な危険”の状況があるため、油断すべきではありません。
→ よって、「絶対に危険が起きる」とは言えませんが、「遭遇した場合には重大な危険がある」という前提で対策すべきです。
4) 駆除(捕獲・処分)すべきか?
この点についても慎重な判断が求められます。
- 個人が勝手にクマを駆除(射撃・捕獲)するのは、法律(野生鳥獣保護法)・安全・自治体のルールという観点から原則として推奨されません。多くの自治体で「まず目撃情報を寄せてください」「刺激せず距離をとってください」という案内があります。
- 丸森町でも「クマの出没がありました。付近住民は十分注意してください」という注意喚起が出ており、町・県への通報・情報提供がまず重視されています。
- 駆除が検討されるのは、例えば「同一個体が人里に頻繁に出て被害を繰り返している」「人身被害が実際に起きている」など深刻な状況になったとき、自治体や県が判断して実施することが一般的です。
→ 結論として、丸森町では、「個人で駆除を考える」よりも「出没予防・遭遇を避ける対策・自治体との連携」をまず重視すべきです。状況が深刻な場合のみ、自治体による駆除対応が検討されます。
5) 対策(丸森町で住民・地域としてできること)
丸森町という地域性(山林・農地・集落が混在)を踏まえて、住まいや地域で実践すべき対策を挙げます。
・住居・住宅地近くでできること
- 生ごみ・残飯・屋外に置かれた肥料・果実(庭の柿・栗・梅など)をクマの誘引源としないよう、屋内保管またはしっかり施錠・回収を徹底する。
- 果樹を庭に植えている場合、熟した実を放置せず早めに収穫・片付ける。クマは果実を求めて人里に近づくことがあります。
- 家の周りの藪・低木・雑草・隠れられそうな場所を整理し、「クマの潜み場・通り道」を少なくする。
- 夜間・早朝(薄暮の時間帯)は視界が悪く、クマの活動も活発になりやすいため、屋外での作業・散歩をする際には鈴・ラジオ・犬を連れていくなど「人の気配を出す」工夫をする。
- 防犯カメラ・屋外照明を設置し、クマが出没しやすい時間帯・ルートを把握できるようにしておく。
・農地・山林・通行路近くでの対応
- 森林・林道・農道・田んぼの畦道など、クマが出てくる可能性のある場所では、単独行動を避ける。鈴・ラジオなど音を出して「人が近くにいる」ことを知らせる。
- 山や藪、林縁を通る際、足跡・フン・食痕(木の実の殻・爪跡)を見かけたらその付近を避ける。
- 朝早く・夕方・夜間の移動・作業を控える、または十分警戒をする。
- 農作物・果樹園を運営している方は、防獣柵・電気柵・防獣ネットの設置検討し、誘引源(果実・野菜・肥料)を除去することを併せて行う。
- 出没情報があった地区・時期には、地域で協力して「目撃共有ネットワーク(掲示板・メール配信等)」を持っておくと役立ちます。
・自治体・地域との連携
- 丸森町の安全安心メール、町ホームページ、近隣自治会掲示板などに出ている“クマ目撃情報”を定期的にチェック。早めの情報把握が大切。
- 目撃・痕跡を見つけたら、町役場(産業振興課・農林課)や警察署に通報・連絡できる体制を把えておく。
- 地域の自治会・集落で「クマ出没近隣情報網」「防獣設備設置支援」「クマ対策説明会」などを実施できると安心です。
6) まとめ
- 丸森町には、実際にツキノワグマの出没・痕跡が複数報告されており、住宅地・農地・山林が隣接する地域特性から“クマが通りそうな環境”です。
- 出没が特に増えやすいのは、春~夏~秋(特に5月~7月~秋口)ですが、丸森町でも5月・7月に目撃例が出ています。
- 危険性は無視できません。人の生活圏や通行路まで出てくる可能性があるため、「遭遇したら」という前提で備えをしておきましょう。
- 駆除は自治体・県が状況を判断して行うもので、個人が安易に進めるものではありません。まずは予防・遭遇しないための対策を優先すべきです。
- 住民・地域ができる具体的な対策として、生ごみ管理・果実収穫・藪整理・鈴・ラジオ・夜間行動避け・目撃情報共有などを実践することで、リスクを大きく下げられます。


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