創価学会（およびSGI系組織）には「入会金」や「決まった月会費」は原則としてない一方で、実際に入会・実践を始めるときに**（必須扱いで）かかる費用や、任意ではあるが実際には支出されやすい費目／実費 がいくつかあります**。下に「公式のルール」「実際に発生しやすい費用」「金額の目安」「注意点（圧力や返金等）」を、出典付きでできるだけ具体的にまとめます。

1) 公式ルール（重要な公式情報）

• 創価学会の公式「入会について」ページでは、入会の前提として勤行・唱題の実践や聖教新聞を3か月以上購読することなどが案内されています（“3項目の実践”）。これは入会手続きの前提条件として明記されています。(創価学会)
• 海外のSGI（例：SGI-USA）や各国支部のFAQでも、**「membership fee（会費）はない」「入会自体に義務的な会費はない」**とする説明が一般的です（ただし現地の運用や寄付の実情は異なり得ます）。

2) 「実際に入るときにかかりやすい費用」──項目別・目安付き

1. 聖教新聞（機関紙） の購読料（入会前に3ヶ月以上の購読を要求）
   • 公式に「聖教新聞を3ヶ月以上購読」とあるため、購読料は実質的に必須コストになります。
   • 聖教新聞（日刊）の公式購読料の目安：約1,934円／月（税込）（紙版）。電子版プランもあり、有料プランは月額約1,700〜1,955円の案内があります（プランにより変動）。(創価学会)
2. 御本尊（ご本尊・ご題目を掲げるための「御本尊」＝ゴホンゾン）の授与や祭壇に必要な仏具・備品
   • 公式説明では、入会後に「ご本尊をお祀りする」「仏壇・仏具を揃える」準備に関する案内があり、祭壇用の鐘・ろうそく・線香、御経本などの購入が必要なケースがあります。金額は選ぶ品・サイズによって大きく変わります（数千円〜数万円〜）。（SGI系の新会員向けチェックリストにも「仏具等を揃える」といった記載があります。）
3. 書籍・教材・会合参加の実費（交通費／宿泊費／行事参加費など）
   • 勉強会や講習、地域の集い、全国大会などに参加する場合、会場までの交通費や宿泊費、書籍やパンフ代がかかります。これらは任意参加だが実際に参加すると出費になります。
4. 機関誌（海外だと World Tribune 等）の購読（地域により入会時の推奨購読がある）
   • 例：SGI-USAでは新会員向けに各種出版物の案内があるほか、購読料金（年間数十ドル）といった実費が発生する場合があります（国・地域で金額・運用は異なる）。
5. 任意の寄付・布施・活動費（募金）
   • 公式には「寄付は任意」とされますが、活動資金は会の主要な収入源であり、行事や募金の機会が多数あります。任意とはいえ金額が累積すると大きくなる場合があります（個人差大）。学術的な分析でも「入会費がない代わりに寄付や新聞購読が組織財政の柱になっている」と指摘されています。

3) 金額の“現実的”な目安（入会初期に実際に必要になりやすい合計イメージ）

• 必須に近い出費（リアル）：聖教新聞3か月分＝約1,934円×3 ≒ 5,800円程度（紙版。電子版だと月額で差があります）。
• 仏具・御本尊関係：最低限で数千円〜（小さな祭壇セット）〜数万円（指定の仏壇などを一式そろえる場合）。金額は選択により大きく変わります。
• 行事・交通費・書籍など：数千〜数万円（遠方の大会参加や宿泊を伴えばさらに増える）。
• 合計の現実レンジ（入会後すぐに必要な最低ラインの目安）：数千円〜数万円。ただし「寄付や定期的な任意出費」を含めると、年ごとにもっと増えるケースがある点に注意してください

4) 「必須／任意」の区別と実務的な注意点

• **公式には「入会金・定額の会費はない」**という説明が広くされている（国・支部の説明、学術文献）。つまり法律的に「入会にあたって必ず○○円払わなければならない」という一律の規定はないのが基本です。
• しかし入会の前提としての「聖教新聞購読」や「ご本尊を祀る準備」など、実務上ほぼ必須となる出費があるため、入会時に「ほとんど費用がかからない」とは必ずしも言えません。公式案内（聖教新聞購読の3か月など）を確認してください。(創価学会)

5) 「強制的に取られる」の懸念について（圧力・返金）

• 一部には「入会と同時に高額の献金を要求された」「購読や仏具購入を半ば強制された」といった体験談・批判も見られます（個人差・地域差あり）。学術研究や報道でも、組織が会費を取らない代わりに新聞購読や寄付が事実上の財源になっている指摘があります。
• もし不当な圧力で金銭を支払わされた・返金が必要なケースは、証拠（領収書・録音・メモ）を保全した上で、消費生活センターや弁護士に相談するのが現実的な対処法です（返金可否は事案による）

6) 国・地域による違い

• SGI系は世界各国で活動しており、各国での入会手続き・推奨購読物・寄付の慣行、物価水準により実際のコストは変わります（例：日本では聖教新聞の購読、米国ではWorld Tribune等の購読や書籍購入、各国での「御本尊」授与に伴う所作が異なる）。入会前に現地の窓口に実費や流れを確認すると良いでしょう。

7) 実務的アドバイス（入会を検討している／勧誘を受けている場合）

1. まず公式案内を確認（入会にあたって何が「前提」とされているか：聖教新聞購読等）。公式ページに明記されています。
2. 入会前に必要となる具体的費用を書き出す（新聞3ヶ月分・仏具の見積・初回にかかる交通費など）と予算を用意する。
3. 金銭の強制が疑われる場合は領収書をもらう／証拠を残す。納得できない出費要求は必ず書面で確認する。
4. 不当な勧誘・過度の金銭要求があれば消費生活センターや弁護士に相談