鹿児島県の 十島村(としまむら) について詳しく解説しますね。
1. 十島村の概要
- 位置:鹿児島県本土の南方、屋久島と奄美大島の間に点在する「吐噶喇(トカラ)列島」に属する村。
- 構成:有人7島(口之島・中之島・平島・諏訪之瀬島・悪石島・小宝島・宝島)+無人島群。
- 人口:全体で約600人程度。
- 特徴:
- 行政上は「日本一広い村」とも呼ばれ、南北160km以上に島々が散在。
- 村役場は鹿児島市内にあり、各島には支所が置かれる。
- 交通は村営の「フェリーとしま」が週2回程度運航するのみ。
2. 気候
- 区分:亜熱帯と温帯の中間の「亜熱帯海洋性気候」。
- 特徴:
- 年平均気温:約20℃
- 冬も温暖で10℃以下になることは少ない。
- 夏は30℃前後で蒸し暑いが、本土都市部ほどではない。
- 降水量は多く、特に梅雨や台風シーズンに大雨が降る。
- 台風の通り道にあるため、被害を受けやすい。
3. 観光はできる?
- 可能だが“秘境観光”になる
- 宿泊施設や民宿が各島にある。
- アクセスはフェリーのみで不便なため、観光客は少なめ。
- 見どころ:
- 活火山「諏訪之瀬島」や温泉。
- 星空観測(光害が少なく、天の川が肉眼で見えるほど)。
- ダイビングや釣り、ホエールウォッチング。
- 島ごとに神事・祭り(ボゼ祭りなど)が残る。
- 注意点:
- 島間の移動はフェリー頼みで自由度が低い。
- 医療・商業施設は極めて少なく、事前準備が必須。
4. 美味しいもの(特産品・食文化)
十島村は流通が限られているため「地のもの」が中心です。
- 大名たけのこ(春の名物、柔らかく風味豊か)
- トカラ馬肉(小型在来馬「トカラ馬」の肉は希少だが、観光用や保存文化として注目)
- トカラヤギ(飼育されてきた在来ヤギの肉料理)
- 海産物:キビナゴ、カツオ、トビウオ、伊勢エビなど。
- 黒糖(サトウキビ栽培による特産)。
- 焼酎:島ごとに小規模な蔵元があり、希少なトカラ焼酎が造られる。
鹿児島市内でも、トカラの特産品を扱うイベントやフェアが行われています。
まとめ
- 十島村は鹿児島県の“離島の村”で、有人7島からなる秘境的な存在。
- 気候は亜熱帯寄りで温暖多雨、台風も多い。
- 観光は可能だが、アクセス困難・生活基盤が限られるため、上級者向けの“島旅”。
- 美味しいものはタケノコ、黒糖、魚介類、在来家畜(馬・ヤギ)、焼酎など島ならではの特産品。
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