滋賀県のクマ(ツキノワグマ)について、出没の有無・多さ・危ない季節・危ない場所を要点整理で解説します。
結論(先に要点)
- いる? います(ニホンツキノワグマ)。県内の山地に広く分布。
- 多い? ここ数年は出没が増加傾向。2024年度は11月までに166件で近年最多。
- 危ない季節:春(4–5月)と秋(9–10月)が特に注意。全国的にも2023年度は10月が突出して多発。
- 危ない場所:比良山地~野坂山地~伊吹山地、鈴鹿山脈などの広葉樹林帯と、それに隣接する里山・農地・果樹園。
1) 生息と出没の実情
滋賀県は琵琶湖の西(大津・高島)の比良山地から北西の野坂山地、湖北の伊吹山地、東部の鈴鹿山脈にかけて広葉樹林帯が連なり、その分布域がクマの分布域と重なります。
県は出没情報(市町別・月別)のPDFを随時公開しており、人里近くでも出没が起こり得ると注意喚起しています
また、2024年度の出没は166件で2015年度以降最多と報じられており、最近は遭遇リスクが上がっています。
2) 危ない季節・時間帯
- 春(4–5月):冬眠明けで空腹・行動範囲が広がる。山菜・タケノコ採りは遭遇リスクが高い。
- 夏(6–8月):渓流沿い・ベリー類がある藪で活動。
- 秋(9–10月):ドングリ等の凶作年は人里・果樹園へ接近しやすく最も危険。全国統計でも10月にピークが出やすい。
- 時間帯:夕方~夜間、早朝は出没しやすい。外出は複数人・明るい場所を推奨。
3) 危ない場所(具体)
- 山地・登山道・林道:比良山地(武奈ヶ岳周辺 等)、伊吹山地、鈴鹿山脈、野坂山地。
- 里山縁辺・集落周辺:藪が濃い見通しの悪い場所、放置柿・栗が残る庭や畑。
- 農地・果樹園・ゴミ置き場:食物に引き寄せられやすい。
4) 実用的な対策(県の推奨)
- 音で存在を知らせる:鈴・笛・ラジオ。単独行動は避ける。
- 藪を避け見通しの良いルートを歩く。痕跡(足跡・糞)は引き返す。
- 誘引物を置かない:生ゴミを外に出さない、収穫しない柿・栗やハチ巣の撤去。
- 最新情報の確認:県の市町別・月別出没一覧で直近の出没エリアをチェック。
まとめ
滋賀県は県西~北部の山地と周辺里山でツキノワグマが普通にいる地域です。春・秋が要警戒、特に秋は最警戒。山地(比良・伊吹・鈴鹿・野坂)と里山・果樹園・集落縁辺が主な注意エリア。外出時間帯や誘引物管理、最新の出没情報チェックを徹底すれば、遭遇リスクは大きく下げられます。
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