東通村(青森県下北郡)におけるクマ(主に ツキノワグマ)の状況と対策について、詳しく整理します。
1) クマは東通村にいるのか?
はい、東通村にもツキノワグマの出没・目撃情報があります。
根拠・状況:
- 「今月の『ひがしどおり小話』」という村公式の広報誌によると、「東通村のクマ出没件数24件(6月末までに通報があった件数)」という記載があります。
- ブログ等地元の記録でも「下北でも、東通村は昔から熊の出没。知り合いの方も小さいころから…」という記述があります。
- 県全体で「県内全域を対象にツキノワグマ出没警報を発令」しており、その中に東通村を含む地域も含まれています。
以上から、東通村は「クマがまったくいない地域」ではなく、クマが存在・活動している地域として考えるべきです。
2) 多い時期はいつか?
東通村において、クマの出没・遭遇リスクが高まる時期および条件は、青森県全体の傾向に即して以下の通りです:
- 冬眠明けの春(4〜6月頃): ツキノワグマが冬眠から目覚め、餌を探し回る時期。
- 夏(7〜8月): 山菜・木の実・果実・昆虫などの餌を求めて活動範囲が広がる可能性あり。
- 秋(9〜11月頃): 冬眠に向けて脂肪を蓄えるため、食べ物を求めて人里近くにも出てくる可能性が高まる。特にクリ・果実の収穫時期・落果の期間は注意。
- 青森県では「令和7年5月1日 ~ 令和7年11月30日」をクマ出没警報期間として県内全域に発令しています。
ゆえに、東通村でも 5月~11月頃 を中心に「クマに遭遇する可能性が上がる時期」として認識しておくのが適切です。
3) クマは危険なのか?
はい、東通村でもクマとの遭遇は一定の危険性を伴います。
注意すべき点:
- 人里近く・住宅地・林道・山菜採り・果実収穫時など、人とクマの活動圏が重なる場面で、遭遇リスクが上がります。
- ツキノワグマは通常、人を避ける傾向がありますが、子グマを連れた母グマ・餌探しで人里に出た個体・驚かれた個体等では攻撃行動をとることがあります。県の注意事項でも「子グマを見かけたら必ず母グマが近くにいる可能性が高い」などの記述があります。
- 東通村では「6月末時点で24件通報」という数字があり、クマの目撃・出没が“まれではない”という状況が示唆されています。
したがって、「クマが近くにいるかもしれない」という前提で、慎重な行動が求められます。
4) 駆除すべきなのか?
クマの駆除(捕獲・除去)については、以下の観点から慎重に判断すべきです。
考慮すべき点:
- 駆除は基本的に自治体・県・専門機関(狩猟協会・野生動物管理関係者)が適切な手続きをもって実施するもので、個人が勝手に実施すべきではありません。
- 青森県の資料では「駆除だけで安心というわけではなく、クマを引き寄せる原因(生ゴミ・果実・落果・匂い)を除去すること/住民の生活・行動を見直すこと」が重要とされています。
- 東通村で「24件通報」など目撃・出没が複数あるという状況は確認されていますが、駆除を公的に「まず実施すべき」としている明確な発表は、少なくとも私の確認範囲では特定できていません。
- 駆除が検討される典型的な条件:人身被害の発生、同一個体の繰り返し人里出没、農作物被害の甚大化、習性化した疑いのある個体、などです。
**結論として:**東通村においては、まずは「駆除を第一とする」ではなく、予防・注意・環境整備・住民の行動変容を優先し、必要に応じて自治体・県と協議して駆除を検討するというのが現実的で妥当な対応です。
5) 対策と注意点
東通村において有効な対策を、住居・農地・山林・遭遇時という観点から整理します。
(A) 住居・住宅地・農地周辺での対策
- 生ゴミ・野外に出された食品・収穫後の残果・落果(果樹・畑)を放置しない。匂いでクマを誘引する要因となります。
- 果樹園・畑・住宅近くの木(クリ・柿・リンゴ等)があれば、早めの収穫・残果の除去を検討する。
- 見通しをよくする:庭・畑・倉庫周辺の下枝・灌木・草を刈り、クマが隠れられる場所を減らす。
- 夜間無人の物置・倉庫・車庫等に匂いの出るものを放置しない。住宅近隣でもクマ侵入の事例があります。
- 「住宅地だから安心」という考えではなく、タウン郊外・里山近く・林道沿いなど、クマの出没可能性を意識する。
(B) 山林・里山・散策・農作業(山菜・キノコ採り等)
- 山菜採り・キノコ採り・林道歩行などで入山する際は 可能な限り複数人で行動し、鈴・ラジオ・笛など音を出せる装備を携帯して「人の気配」を出すことが推奨されます。青森県の注意事項にも同様の指示があります。
- 早朝・夕方・霧・風の強い日・視界が悪い日は、クマが人に気づきにくい/逆に驚かせてしまいやすいため、入山を控える。
- 足跡・糞・木の皮削り痕など“クマの痕跡”を見たら、その先に進まず退却する。
- 山菜・キノコ採り時期や果実の落果期には、クマが活動圏を広げるため特に慎重に。
(C) クマに出会った場合の対応
- 遠くでクマを見つけたら背を見せず静かに後ずさりしながらその場を離れる。走ったり大声を出したり、急な動きをしないことが肝要です。青森県資料にもその旨明記されています。
- クマが近づいてきた場合は、落ち着いてクマの動きに注意しつつゆっくり距離をとる。刺激しないように。
- 子グマを見かけたら、必ず母グマが近くにいる可能性が高いため、絶対に近づかない。
- 人里(住宅地・道路沿い)でクマを見たら、安全な建物・車に避難し、役場や警察に通報・報告。
🔍 東通村で特に留意すべきポイント
- 東通村は下北半島の東部・山林面積が広く、自然域と人の活動域(漁業・農業・里山散策)が接している地域構造です。したがって、クマが人活動圏に出てくる可能性が比較的高いと言えます。
- 地元記録では「東通村のクマ出没件数24件(6月末まで)」という通報数が挙がっており、春~夏にかけて目撃が複数出ていることを示しています。
- 県全体で「出没警報」が発令されており、東通村も含めて5月〜11月の期間で特に注意が呼びかけられています。
- クマの移動範囲・餌場・人里近接の要因(果実、木の実、残果、生ゴミ等)を把握し、住民・訪問者がリスクを理解して備えることが重要です。
✅ 総まとめ
東通村では、ツキノワグマが生息・活動しており、特に 春〜秋(5月~11月頃) が遭遇リスクが上がる時期です。人里近く・里山・林道・住宅周辺でも出没の可能性があるため、「クマはいないから安心」という認識は危険です。
駆除は必要に応じて実施されるべきですが、まずは 予防・環境整備・情報確認・適切な行動を徹底することが最も現実的で有効なアプローチです。
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