【公職選挙法】市長選挙で特定の候補者への投票を頼まれてしまった時の対処法【断りにくい】

市長選挙で特定の候補者への投票を頼まれた場合も、法律上の権利は変わりません。以下では、法律・心理・実務・圧力対策の観点から詳しく解説します。

1. 法的な基本
2. 基本の断り方
3. 場面別・すぐ使える断り方
4. 証拠の取り方
5. 圧力があった場合の対応ルート
6. 実務的テンプレ
7. 心理的テクニック
8. 安全判断の目安
9. 相談・報告先

1. 法的な基本

投票は自由かつ秘密（公職選挙法）。
→ 誰かに「◯◯市長候補に入れて」と言われても従う義務はありません。
違法行為の例：
- お金や物品で投票を買う（買収）
- 脅迫・威圧で投票先を強制
- 投票の秘密を侵す行為
- 職場や学校など立場を利用した不当な強要
違法行為があった場合は証拠を確保して選挙管理委員会や警察に相談可能です。

2. 基本の断り方

理由を述べず短く明確に断る
「自分で決めます」「考えておきます」でフェードアウト
圧力を感じた場合は証拠を残す（日時・発言内容・録音・スクショ）

3. 場面別・すぐ使える断り方

A. 知人・近所

「ありがとう。でも投票は自分で決めます。」

B. 友人・親戚

「誘ってくれてありがとう。でも投票は自分で判断したいので遠慮します。」

C. 家族・義家族

「気持ちは嬉しいけど、投票は自分で決めたいので今回はやめておきます。」

D. 戸別訪問・電話

訪問者：「結構です、失礼します。」
電話：「ありがとうございます。でも投票は自分で決めます。」

E. 職場・上司

「勤務時間中に特定候補への投票を求められるのは困ります。個人の判断なので従えません。」

F. しつこい・圧力がある場合

「これ以上の勧誘は望みません。発言は記録します。」
録音・メモ・スクリーンショットを取り、抑止力にする

4. 証拠の取り方

メッセージ／メール：スクリーンショット＋送信ログ
電話：録音（自分が会話当事者の場合は合法）
対面：日時・場所・発言内容を逐語でメモ、可能なら第三者立会
金銭や物品：領収書や振込明細を保管

5. 圧力があった場合の対応ルート

証拠を確保
**選挙管理委員会（市区町村）**に相談（投票強要・買収の可能性）
脅迫・暴力の場合は警察（110）
職場での圧力は人事・労務相談 → 必要なら労働基準監督署
必要に応じ弁護士相談や法テラスで法的措置

6. 実務的テンプレ

A. 口頭（穏やか）

「ありがとうございます。でも投票は自分で決めます。」

B. 口頭（明確・強め）

「勧誘は受けません。お名前と団体名を教えてください。記録します。」

C. 職場向けメール（HR提出用）

件名：職場での選挙関連の依頼について相談

人事部ご担当者様

◯月◯日、上司の△△から勤務時間中に特定市長候補への投票を求められる発言がありました。
個人の政治的自由に関わる問題であり、対応に困っています。詳細は下記の通りです。
日時：◯月◯日 ◯時
場所：△△会議室
内容：逐語メモ（添付スクショ／録音）
ご助言をお願いします。