エアコンが漏電する原因とその対策について詳しく解説します。漏電は放置すると感電・火災・機器故障のリスクがあるため、早期の発見と対処が重要です。
■ 漏電とは?
漏電とは、本来電気が流れてはいけない部分(筐体や地面など)に電流が漏れる状態を指します。エアコンで漏電が起きると、ブレーカーが頻繁に落ちる、感電する、機器が故障するといった症状が現れます。
■ エアコンが漏電する主な原因と対策
① 水分や湿気による基板や配線の劣化
原因:
- 結露水が基板や配線に染み込み、ショートや腐食を引き起こす
- 室内機・室外機ともに湿気が多い環境下で起きやすい
対策:
- 定期的にフィルター清掃・内部乾燥(送風)運転で内部を乾燥させる
- 湿気が多い部屋では除湿機と併用する
- 水滴が落ちている場合は使用を中止し、点検依頼
② ドレンパン・ドレンホースの詰まりや破損
原因:
- 冷房運転時に発生する結露水が排水されず、内部に水がたまり漏電を起こす
対策:
- ドレンホースに虫やホコリが詰まっていないか確認
- ドレンホースを定期的に掃除する(ぬめり・カビ除去)
- 詰まりがひどい場合は業者にクリーニングを依頼
③ 室外機の電源コード・配線の劣化
原因:
- 長年の使用やネズミ・虫によるかじり、日光による劣化などでコードの被覆が破れると、そこから漏電が発生
対策:
- 電源コードや配線にひび割れ・露出がないか確認
- 劣化や破損がある場合は絶対に自分で補修せず、専門業者に交換依頼
④ アース(接地)不足・接地不良
原因:
- エアコンのアース線が正しく接続されていない、または接地極が腐食していると、漏電時の逃げ道がなく感電の危険が増す
対策:
- アース線が設置されているか、金属製の水道管や接地端子に接続されているか確認
- 心配な場合は電気工事士にチェック依頼
⑤ コンプレッサーや基板の故障
原因:
- 室外機のコンプレッサー内部で絶縁不良が起き、漏電することがあります
- 電子基板が経年劣化で破損し、内部でショートすることも
対策:
- 漏電ブレーカーが頻繁に落ちる・室外機から異音がする場合は即停止し、メーカーまたは電気業者に点検依頼
- 部品交換や基板修理が必要なことが多い
■ 漏電の兆候(早期発見のポイント)
症状 | 対応 |
---|---|
ブレーカーがよく落ちる | 分電盤の漏電ブレーカーが働いている可能性 |
感電を感じる(触るとピリッとする) | すぐに使用を中止し、ブレーカーを落として修理依頼 |
エアコンをつけると照明がちらつく | 配線異常または電圧不安定が関係していることも |
焦げ臭いにおい・異音 | 電気部品の異常 → 火災の前兆である可能性あり |
■ 対策まとめ
原因 | 対策 |
---|---|
湿気や水分の侵入 | 内部乾燥、使用環境の見直し |
ドレンホースの詰まり | ホース清掃、ドレンパン確認 |
配線の劣化・損傷 | 配線チェック、必要なら交換依頼 |
接地不良 | アース線の再確認・電気工事士へ依頼 |
コンプレッサー・基板故障 | メーカー修理または業者対応が必要 |
■ 絶対にやってはいけないこと
- 漏電が疑われる状態でコンセントを何度も抜き差しすること
- ビニールテープで配線を自己修理
- ブレーカーを無理に上げて使い続ける(火災の原因になります)
■ 最後に:漏電が疑われたら…
✅ 電源(ブレーカー)を落とす
✅ 触らず、すぐに電気業者またはエアコン修理業者に連絡
✅ 火災保険や家財保険に入っている方は、保険で修理費用がカバーされるケースもあります。
コメント