予備校が資金繰りに逼迫し、閉鎖に至るケースは、利用者やその保護者にとって大きなリスクです。そのため、予備校の経営不振の予兆を察知し、早めに対応することが重要です。以下に、注意すべきポイントと事前の予兆を詳しく解説します。
—
1. 資金繰り悪化の予兆となるポイント
✅ 1-1. 突然の講師交代や講師の質の低下
予兆
経営難になると、コスト削減のためにベテラン講師が解雇され、若手や経験不足の講師に交代することがあります。また、人気講師が突然退職する場合も注意が必要です。
対策
担任や講師に直接話を聞くことで、内部の不安要素を把握できます。講師が「最近、内部の動きが不安定」などのコメントをする場合は要注意です。
—
✅ 1-2. 授業カリキュラムの変更が頻繁に起きる
予兆
授業の時間割変更、コースの統廃合、突然のオンライン化などが頻繁に行われる場合、コスト削減の一環である可能性があります。
対策
保護者面談などで、変更の理由について詳しく聞くことが大切です。曖昧な回答が多い場合は注意が必要です。
—
✅ 1-3. 設備のメンテナンスが行われなくなる
予兆
トイレや教室の設備が古くなったまま放置されたり、清掃が行き届かなくなると、経費削減の兆候です。
対策
子どもが施設の状態について不満を言い始めたら、保護者が見に行くことをお勧めします。
—
✅ 1-4. 資料の提供やイベントの縮小
予兆
教材が不足したり、イベント(説明会、模試など)の開催が縮小された場合も要注意です。
対策
他の予備校と比較して明らかにサービスが劣化している場合、内部の資金繰りに問題がある可能性があります。
—
✅ 1-5. 費用の前払いを強く求められる
予兆
突然、長期契約や複数年分の授業料の一括払いを強く勧められる場合、資金繰りが悪化している可能性があります。
対策
一括払いを勧められても断り、月謝制を選ぶようにしましょう。
—
✅ 1-6. 保護者や生徒への連絡が遅くなる
予兆
予備校側からの連絡が遅くなったり、説明不足が続く場合、経営側がトラブル対応に追われている可能性があります。
対策
連絡の遅延や説明不足について問い合わせた際に、曖昧な回答をする場合は要注意です。
—
✅ 1-7. 口コミサイトやSNSでの評判が悪化する
予兆
利用者からの不満が急増している場合、経営状態が悪化していることが考えられます。
対策
定期的に口コミサイトやSNSをチェックし、ネガティブな情報が増えていないか確認しましょう。
—
2. 実際の倒産事例に見られる共通点
過去の予備校の倒産事例から、以下のような共通点が見られます。
—
3. 保護者としてできる事前対策
📌 3-1. 契約前に財務状況を確認
対策
大手予備校であれば、企業の財務情報を公開しています。決算情報を確認し、赤字が続いていないか確認しましょう。
📌 3-2. 突然の閉校リスクを考慮して契約
対策
長期契約や一括払いは避け、短期契約(月謝制)を選ぶことで、リスクを分散できます。
📌 3-3. 複数の情報源を活用
対策
子ども、他の保護者、講師など、複数の関係者から情報を集めましょう。特に講師は内部事情に詳しいため、重要な情報源です。
—
4. 倒産後の対応策
もし予備校が突然閉校した場合は、以下のように対応しましょう。
✅ 4-1. 消費生活センターに相談
授業料の返金トラブルが発生した場合、消費生活センターに相談すると対応策を教えてもらえます。
✅ 4-2. 他の予備校への転校
予備校閉鎖後、他の予備校に転校する際に、閉校の事実を伝えることで優遇措置を受けられることがあります。
✅ 4-3. 保険の確認
学費の支払いにクレジットカードを使用していた場合、カード付帯の保険で一部返金される場合があります。
—
まとめ
予備校の資金繰り悪化の予兆として、講師の質の低下、設備の老朽化、前払いの強要などが挙げられます。
保護者としては、長期契約を避ける、口コミ情報をチェック、内部情報を収集することが重要です。
倒産リスクを避けるため、複数の予備校を比較しながら利用することも有効です。
コメント