通学時にクマに襲われないための対策・対処法

通学時にクマと遭遇するリスクは地域によって異なりますが、特に北海道や本州の山間部・里山周辺では現実的なリスクがあります。ここでは 予防・対策・遭遇時の行動 を分けて詳しく解説します。

1. 事前準備・予防策

1-1. 登下校ルートの選定

• 住宅街や人が多い道を優先する。人通りの少ない林道や河川沿いの道は避ける。
• 里山や果樹園、山林のすぐ脇は通らない。クマの餌場の近くは危険。
• 学校や自治体が指定する安全ルートを確認し、必ず守る。

1-2. 時間帯の注意

• クマは 早朝や夕方に活動が活発になることが多い。
• 登校・下校の時間帯は日中が望ましい。

1-3. グループで移動

• 一人で歩かず、複数人で通学する。クマは人の集団に近づきにくい。
• 小学生や幼児は必ず大人や高学年の子どもと一緒に通学する。

1-4. 音で注意喚起

• 歩く際に鈴やホイッスルを持つ。
• クマは音を怖がるので、鈴や声で自分の存在を知らせると遭遇リスクが減る。

2. 装備・持ち物

• 鈴・ホイッスル：通学バッグやランドセルに付ける。
• 防犯ブザー：緊急時に大きな音を出せる。
• 携帯電話：すぐに通報できるよう充電と携帯を確認。
• 明るい服・反射材：人の存在を目立たせることで、クマが近づきにくくなる。

3. 遭遇時の行動

3-1. 距離がある場合（50m以上）

• 落ち着いて後退する。背を向けずにゆっくり離れる。
• 大声で存在を知らせる：「キャー！」やホイッスル、鈴の音など。
• 走らない：急な動きは追跡本能を刺激する場合がある。

3-2. 距離が近い場合（10〜50m）

• 静かに止まり、落ち着く。手を広げて大きく見せるのも効果的。
• 子どもは大人の後ろに立たせる。
• 声で威嚇：「ウー！」や低い声で叫ぶ。

3-3. クマが接近・襲う場合

• 倒れない。可能であれば木や建物の間に逃げ込む。
• 防御：リュックを背中に、必要であれば手で頭を守る。
• 撃退スプレー（クマ用）：使用できる場合は距離を保ちつつ噴射。

4. 家庭・学校でできる対策

• 登校時の安全指導：学校でクマの出没情報を共有。
• 通学路の見回り：自治体・PTAで朝のパトロールを実施。
• クマ注意の標識・注意喚起：クマ出没地域に警告表示を設置。
• 餌源管理：通学路近くの放置果樹や生ごみは撤去し、クマを誘引しない。

5. まとめ（通学時の心得）

1. ルートと時間を工夫する
2. 鈴やグループで通学し音で存在を知らせる
3. 遭遇時は落ち着いて距離を取り、背を向けずに後退
4. 危険時は防御・通報・撃退スプレー
5. 家庭・学校・自治体での長期的予防策も重要