仕事の後輩に「ちゃんと反省させる」というのは、ただ叱るのではなく、ミスや問題の本質を理解させ、再発を防ぎ、成長につなげることが目的です。以下のステップで、表を使わずに詳しく解説します。
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1. 叱る前に、まず冷静に自分の感情を整理する
イライラしたまま注意すると、ただの「感情のぶつけ合い」になってしまいます。自分の中で以下を整理しましょう:
なぜ自分は不快・不安に思ったのか
その行動やミスが、誰にどんな影響を与えたのか
今回の話のゴールは何か(責任を自覚させる?再発防止?スキル向上?)
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2. 落ち着いて話せる「時間」と「場所」を確保する
注意や指導は人前で行わず、他の社員がいない場所で話します。周囲の目を気にしていると、後輩は素直に受け取れません。業務の忙しい合間を避け、話せる5〜10分を作りましょう。
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3. まずは、相手の話を聞く
「なぜそうしたのか」「どういうつもりだったのか」を一切遮らずに聞きます。意図を理解せずに責めると、防御的になってしまいます。
聞き方の例:
「あのとき、どういう考えで動いたのか教えて」
「その判断に至った背景があれば聞かせてほしい」
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4. 事実と影響を客観的に伝える
感情ではなく、事実とその影響を具体的に示します。
悪い例:「またやったね、ほんと困るよ」
良い例:「期日を2日過ぎたことで、取引先からクレームが入り、営業チームが対応に追われた」
事実+影響を明示すると、後輩も「ただ怒られてる」のではなく、「責任の大きさ」を自覚できます。
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5. 本人に原因を考えさせる
問いかけることで、自ら原因を考える機会を与えます。
「今回の原因は、自分ではどこにあったと思う?」
「同じことがまた起きるとしたら、何が不十分だったと思う?」
指摘するより、考えさせることが反省と成長につながります。
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6. 改善策を一緒に考える or 自分に言わせる
次にどうするかを、本人が自分の言葉で言えるようにします。
「次はどうすれば防げると思う?」
「じゃあ、次に同じ状況が来たら、何を意識すればいいかな?」
本人から出てこなければ、こちらがアドバイスしつつ、一緒に決めていきましょう。
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7. 責めるのではなく、期待と信頼を伝える
注意や指導の最後には、信頼しているから話しているというメッセージをしっかり伝えます。
「能力がないと思って言ってるんじゃない。できると思ってるからこそ、ちゃんと伝えたい」
「失敗は誰でもある。でも、そこからどう立て直すかが大事だよ」
こう言われた後輩は、「ちゃんと見てもらっている」と感じ、前向きに反省できます。
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8. 後日、変化や努力に気づいたら声をかける
反省を促すだけでなく、その後の努力や改善にもちゃんと目を向けて「ちゃんと見てるよ」と伝えましょう。
「あの件、しっかり直ってたね」
「最近の報連相、すごく助かってるよ」
反省のあとに、肯定的なフィードバックをもらうことで、本人の自信と信頼感が育ちます。
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仕事では「叱る=正義」ではありません。**“自ら考え、改善し、行動を変えられるように導く”**のが、信頼される先輩や上司の対応です。
よければ、具体的なシチュエーションを教えてもらえたら、その場面に合わせたアプローチもアドバイスできますよ。
会社の後輩にちゃんと反省してもらう方法・言い方

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