パスキーとは?
パスキー(Passkey)とは、パスワードを入力せずに、スマホやパソコンの「指紋認証・顔認証・画面ロック」などを使ってログインする仕組みです。
簡単にいうと、
「パスワードの代わりに、自分の端末を鍵として使うログイン方法」
です。
例えばiPhoneなら、WebサイトやアプリにログインするときにFace IDを認証するだけでログインできます。
パスワードと何が違う?
従来は、
ID+パスワード
を入力してログインしていました。
パスキーでは、
iPhoneなどの端末+Face ID・Touch ID・端末のパスコード
などで本人確認します。
| パスワード | パスキー | |
|---|---|---|
| パスワード入力 | 必要 | 原則不要 |
| 覚える必要 | ある | 基本的にない |
| フィッシング耐性 | 弱い | 強い |
| パスワード漏洩 | 起こり得る | 仕組み上かなり起こりにくい |
| 指紋・顔認証 | 補助的に利用 | 本人確認に利用 |
| スマホ紛失時 | パスワード次第 | 復旧手段が重要 |
パスキーはどういう仕組み?
ここが少し難しいところです。
パスキーでは、サービス側と自分の端末が公開鍵暗号を利用して認証します。
登録すると、端末側に「秘密鍵」、サービス側に「公開鍵」が登録されます。
イメージとしては、
スマホ
→ 絶対に外へ出さない「秘密の鍵」を持つ
サービス
→ その鍵と対応する「公開鍵」を持つ
という関係です。
ログインするときには、Face IDなどで本人確認したうえで、端末が秘密鍵を使って認証します。
そのため、通常のパスワードのように**「サービスにパスワードそのものを送って認証する」方式ではありません**。
パスキーは安全なの?
かなり安全性の高い認証方式です。
特に大きなメリットが、フィッシング詐欺に強いことです。
例えば偽サイトを作って、
「Apple IDのパスワードを入力してください」
と誘導する従来型の詐欺では、パスワードを入力してしまう危険があります。
一方、パスキーは登録したWebサイトなどの正しいサービスとの間で認証する仕組みなので、偽サイトにパスワードを入力して盗まれる、というタイプの攻撃に強くなっています。
ただし、パスキーだから絶対に安全というわけではありません。
Face IDそのものがサービスに送られるわけではない
ここは誤解されやすいポイントです。
iPhoneのFace IDを使ってパスキー認証しても、
「自分の顔のデータがWebサイトに送信される」
という意味ではありません。
基本的には、
Face IDで端末上の本人確認
↓
端末内の認証情報を利用
↓
サービス側が本人だと確認
という流れです。
つまり、Webサイト側に「あなたの顔画像を渡してログインしている」という仕組みではありません。
iPhoneならどう使う?
iPhoneでは、Face IDやTouch IDなどを利用してパスキーを使える場合があります。
例えば対応しているサービスで、
「パスキーを作成」
などを選択すると、iPhone側で認証して登録します。
次回ログインするときは、
ログイン画面
↓
パスキーを選択
↓
Face ID
↓
ログイン完了
というように、パスワード入力を省略できます。
iPhoneを買い替えたらどうなる?
ここも重要です。
パスキーは端末だけに完全に孤立して保存されるとは限りません。
例えばAppleの環境では、対応する仕組みによってパスキーを複数のAppleデバイス間で同期できます。
そのため、
iPhoneを買い替えたらすべてのパスキーが消えてログイン不能になる
とは限りません。
ただし、アカウントやサービスによって復旧方法が異なるため、パスキー以外のアカウント復旧手段も確認しておくことが重要です。
スマホを紛失したら危険?
「パスキーはスマホに入っているなら、スマホを盗まれたら誰でもログインできるのでは?」
と思うかもしれません。
通常はそう単純ではありません。
iPhoneなら、パスキーを使う際に、
Face ID・Touch ID・端末のパスコード
などによる本人確認が必要になるためです。
そのため、スマホを落とした場合でも、端末のロックを突破されなければ、パスキーを簡単に使われるとは限りません。
とはいえ、スマホを紛失したら、
- 「iPhoneを探す」を利用する
- 必要に応じて端末をロックする
- 重要なアカウントのセキュリティを確認する
- 復旧手段を確認する
などの対応をするのが安全です。
パスキーのメリット
① パスワードを覚えなくていい
サービスごとに複雑なパスワードを覚える必要が減ります。
② パスワード漏洩リスクを減らせる
パスワードそのものを使わないため、従来型のパスワード漏洩問題を大きく減らせます。
③ フィッシング詐欺に強い
パスキーの大きなメリットです。
偽サイトにパスワードを入力させるタイプの詐欺に対して、従来のパスワード認証より強い仕組みになっています。
④ ログインが簡単
Face IDなどで認証するだけなので、
「パスワードを入力→ログイン」
より簡単になることがあります。
パスキーのデメリット
一方で、完全にデメリットがないわけではありません。
① 仕組みに慣れる必要がある
「パスワードがない」ということに最初は戸惑う人もいます。
② 端末を失ったときの復旧が重要
パスキーだけに頼るのではなく、アカウントの復旧方法を確認しておくことが重要です。
③ サービスによって対応状況が違う
すべてのWebサイトやアプリが同じようにパスキーに対応しているわけではありません。
④ パスキーを設定した端末・アカウントの管理が重要
複数の端末を持っている場合は、どの端末でパスキーを利用できるのか把握しておくと安心です。
パスキーと「パスワードレス」は同じ?
似ていますが、完全に同じ意味ではありません。
パスキーは、パスワードレス認証を実現する代表的な仕組みの一つです。
「パスワードを使わない」という結果だけを見ると同じように見えますが、裏側の認証方式には違いがあります。
パスキーは使ったほうがいい?
基本的には、対応している重要なサービスでは積極的に利用する価値があります。
特に、
- Apple Account
- Googleアカウント
- Microsoftアカウント
- ネットショッピング
- 金融・決済関連サービス
- SNS
- メール
など、乗っ取られると被害が大きいアカウントでは、パスキーに対応しているなら検討する価値があります。
ただし、パスキーを設定したからセキュリティ対策が全部終わるわけではありません。
端末の画面ロックを強固にすること、OSを最新にすること、怪しいリンクを開かないこと、アカウントの復旧手段を確保することなども重要です。
一言でまとめると
パスキーとは、「パスワードを覚えて入力する代わりに、自分のスマホなどを安全な鍵として使い、Face IDや指紋認証などで本人確認してログインする仕組み」です。
特にパスワード漏洩やフィッシング詐欺への対策として非常に有力なのが、パスキーの大きな特徴です。


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