「時価(じか)」は、日常会話からビジネス・投資・会計・税務まで幅広く使われる言葉ですが、文脈によって少しずつ意味合いが変わるのがポイントです。ここでは【意味→概要→分野別の使い方→使用例→注意点】の順で、網羅的に解説します。
1️⃣ 時価の意味(結論から)
時価とは、
「その時点で市場で成立すると考えられる価格」
のことです。
- 「今いくらで売れるか」
- 「今いくらで買われているか」
を基準にした**“現在進行形の価格”**が時価です。
2️⃣ 時価の概要(定価・原価との違い)
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 定価 | あらかじめ決められた販売価格 |
| 原価 | 作るのにかかったコスト |
| 時価 | 今の市場での実勢価格 |
👉 時価は
- 固定されていない
- 状況によって常に変動する
という特徴があります。
3️⃣ 分野別に見る「時価」の使われ方
① 株式・投資の世界での時価
● 時価(株価)
- 株を「今売買すると成立する価格」
- 市場が開いている間は常に変動
例
- 「この株の時価は1株3,200円」
- 「保有株の時価総額が1,000万円になった」
● 時価総額
株価 × 発行済株式数
企業の「市場評価」を示す重要指標。
② 不動産での時価
不動産では
「その不動産を今売ったら成立するであろう価格」
を指します。
- 路線価
- 公示地価
- 実際の取引価格
などを総合して判断されます。
例
- 「この土地の時価は5,000万円程度」
- 「相続時は時価評価が原則」
※ 不動産の時価は即座に決まらないのが特徴。
③ 会計・財務での時価(時価評価)
● 時価評価とは
資産や負債を
👉 取得時の価格ではなく、現在の価値で評価すること
例
- 保有株式を決算時点の時価で評価
- 金融商品会計
対義語
- 取得原価主義(買ったときの価格で固定)
④ 税務での時価
税務では
「第三者間で通常成立する価格」
という厳密な意味で使われます。
代表例
- 相続税
- 贈与税
- みなし譲渡
例
- 「親族間でも、時価より著しく安いと贈与扱い」
- 「時価との差額に課税される」
👉 税務の時価は客観性が非常に重視されます。
⑤ 日常会話での時価
日常ではややカジュアルに使われます。
例
- 「この魚、時価です」
- 「今は時価が高いからやめておこう」
👉 正確な金額より
「変動している」「固定されていない」
というニュアンスが強い。
4️⃣ 使用例(文脈別)
ビジネス
- 「資産は時価ベースで評価してください」
- 「時価との差が損益に影響します」
投資
- 「含み益は時価で判断する」
- 「時価が下がっても売却しなければ確定損ではない」
不動産
- 「売却時の時価は周辺相場次第」
- 「帳簿価格と時価に差がある」
日常
- 「今日はマグロが時価らしい」
- 「人気商品で値段は時価だね」
5️⃣ よくある誤解・注意点
❌ 時価=必ず売れる価格?
→ 違う
- 「理論上成立しそうな価格」
- 実際には交渉・流動性でズレることも多い
❌ 時価=最終的な価値?
→ 違う
- 市場環境で大きく変わる
- 一時的な高騰・暴落も含む
⚠ 分野によって定義が違う
- 投資:市場価格重視
- 税務:客観・公平性重視
- 不動産:推定値
👉 文脈を必ず確認することが重要
6️⃣ まとめ(本質)
- 時価=「今この瞬間の市場価格」
- 固定ではなく、常に変動する概念
- 分野ごとに評価方法・厳密さが異なる
- 金融・税務では特に重要なキーワード


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