除雪機で雪がうまく飛ばせない・融かせない(除雪できない)場合は、単純に操作ミスだけでなく、機械や雪質、環境が原因であることが多いです。放置するとベルトやクラッチの摩耗、エンジン負荷増大につながるため、原因を特定して適切に対処することが重要です。以下に詳しく解説します。
◆ 1. 基本的な確認ポイント
- エンジン回転数
- エンジンが低回転のままでは雪を飛ばす力が不足します。
- スロットルを上げ、適切な回転数で作業する。
- 雪質・量
- 固い氷や湿った雪(湿雪)は飛ばしにくく、詰まりやすい。
- 軽いさらさら雪なら問題なく飛ばせることが多い。
- 除雪幅・投雪方向
- 投雪口が狭いと雪が詰まる。
- 吹き飛ばす方向に障害物があると雪が戻る。
◆ 2. 原因別の対処法
■ A. 雪が詰まる・詰まって飛ばせない
原因
- 湿った雪や重い雪がオーガ・投雪口に詰まる
- オーガの回転がベルトやクラッチで十分伝わっていない
対処法
- オーガ停止・エンジン停止後に詰まりを除去
- 棒やスコップで雪を取り除く
- オーガ回転方向を確認
- 逆回転で詰まりを取り除く機種もある
- 湿雪・重雪は少しずつ除雪
- 一度に大量をかき込むとベルト滑りや詰まりの原因
■ B. ベルト・クラッチの滑り
原因
- オーガベルトや走行ベルトの摩耗・張力不足
- クラッチが空回りしている
対処法
- ベルトの摩耗や張力を確認
- 摩耗している場合は交換
- クラッチワイヤー調整
- ベルトが滑っている場合は雪を飛ばせないので、再始動前に確認
■ C. 投雪距離が短い
原因
- 投雪ローターの摩耗
- 投雪口の凹凸や詰まり
- エンジン回転不足
対処法
- 投雪口・ローターの雪・氷を清掃
- 摩耗がひどい場合は部品交換
- エンジン回転を上げる
- 投雪方向の障害物を確認・除去
■ D. 雪が固すぎる・氷化している
原因
- 前日に積もった雪が凍結している
- 氷や氷混じりの重雪
対処法
- 砕氷機能(シュレッダー刃付き機種)を使用
- 固い雪は小さく割って除雪
- 無理に連続運転するとベルトやエンジン負荷増大
- 湿雪・氷は少しずつ除雪
■ E. 除雪機自体の性能不足
原因
- 小型家庭用除雪機では深雪・湿雪を飛ばせないことがある
- 連続運転で過熱している場合
対処法
- 数回に分けて少しずつ除雪
- 過熱を防ぐため、運転→休憩を繰り返す
- 必要に応じて大きめ・パワー型除雪機に買い替え
◆ 3. 再発防止・作業効率アップのポイント
- 雪をかき分ける前に投雪口・オーガを確認
- 湿雪や氷は少しずつ削る
- ベルト・クラッチの定期点検
- オーガ軸やローターの摩耗確認
- エンジン回転を適切に保つ
- 投雪口の向きや高さ調整
これらを守るだけでも、雪が詰まって飛ばせないトラブルはかなり減ります。
◆ 4. まとめ
- 除雪機で雪がうまく飛ばせない原因は「雪質・詰まり・ベルト摩耗・クラッチ滑り・ローター摩耗・過負荷」のいずれか
- 対処は詰まり除去 → ベルト・クラッチ確認 → 雪の性質に応じた作業
- 過負荷や無理運転は機械寿命を縮めるため注意
- 固い雪や湿雪は少しずつ、休憩しながら作業する


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