東松島市（宮城県）におけるクマ（ツキノワグマ）出没状況と対策
東松島市を例に「クマはいるか／多い時期／危険なのか／駆除すべきか／対策」という順で詳しく解説します。
1) 東松島市にクマはいるのか？
東松島市内でもツキノワグマの出没・目撃情報が公式に確認されています。具体的には：
- 市の公式サイトに「ツキノワグマ、イノシシ、ニホンザル出没情報」として、ツキノワグマの目撃情報が掲載されています。
- 例えば、2025年8月7日、東松島市浅井池塚の水田で体長約1 mのクマ１頭が目撃されたという報道があります。
- また、2025年7月16日には東松島市矢本新沼で畑の中にクマ１頭を通行人が目撃したという記録もあります。
→ これらから、東松島市では少なくとも「クマが完全にいない地域」とは言えず、出没の可能性があるエリアであると認識すべきです。
2) 多い時期（出没しやすい時期）はいつか？
東松島市および宮城県全体のデータから、出没が増える時期について整理します。
- 宮城県では「令和7年度4月から12月にかけての出没は、平年より多い見込み」と情報が出ています。
- 東松島市の案内にも、「春になれば冬眠から目覚め、食べ物を求めて行動を再開」「朝方・夕方（薄暮時）が行動時間帯」という記述があります。
- 目撃例を見ると、7〜8月に田んぼ／畑に出てきているものがあります（例：8月7日水田で目撃）→ つまり夏～晩夏も含まれます。
→ 結論として、東松島市では 「春（雪解け直後）〜夏〜秋（冬眠前）」 が特に出没リスクが高い時期です。
※ ただし、冬眠中でも条件によって活動する個体もいるという注意書きが市サイトにあります。
3) 危険なのか？
一定の危険性があります。理由とともに見ていきます。
- ツキノワグマは成獣になると大きくなり、力・スピードともに人にとって無視できない野生動物です。市の公式サイトに「体長1〜1.6 m、体重50〜130kg程度」などの記載があります。東松島市でも、住宅地近く・農地近くで目撃されており、生活圏との接点が生まれている状況です。畑・水田での出没が確認されており、夜間・早朝の活動も報告されています。
- ただし、記事を見る限り「人身被害（怪我・死亡）」の報告までは頻発していないようですが、「遭遇の可能性」「危険な状況になる可能性」が高まりつつあるため、完全に安全とは言えません。
→ よって、「危険が無いとは言えないが、過度に恐れるよりも“遭遇・被害を防ぐための備え”をするべき」といえます。
4) 駆除すべきなのか？
この点については慎重な考えが必要です。以下にポイントを整理します。
- 個人が勝手にクマを射撃・駆除するのは、法律（野生鳥獣保護法など）・安全面・環境保全の観点から原則として推奨されません。
- 東松島市の案内でも、「クマの出没情報を確認し、不用意に近づかないようにしましょう」という呼びかけがあり、自治体／県との連携を前提としています。
- 駆除が必要・適切とされるのは、例えば「人身被害が発生した」「同一個体が複数回人里近くに出て農作物被害を繰り返している」など、状況が深刻化した場合です。
→ したがって、東松島市においては、まずは「駆除」ではなく「出没抑制・遭遇防止・自治体通報・誘引物管理」の対策を徹底することが優先されると言えます。
5) 対策（東松島市で住民・地域としてできること）
具体的に住まい・地域で取るべき対策を挙げます。
・住居・住宅地近くでできること
- 生ごみ・残飯・果実・肥料・屋外にむき出しで置かれたものをクマの誘引源にしないよう、屋内保管・回収の徹底。
- 庭木に果実がなる場合（柿・栗・梅など）、熟した実を放置せず早めに収穫・回収する。
- 家の周囲の低木・草木・藪など、クマが潜みやすい“隠れ場”となる場所を刈払いや剪定で見通しをよくする。東松島市の案内にも「住宅地に近い林などでも目撃あり」とあります。
- 夜間・早朝など視界が悪い時間帯の屋外作業・散歩は、複数人・鈴やラジオで音を出す・犬を連れているなど“人の気配”を出す工夫をする。
- 家庭用防犯カメラ・屋外照明の強化などで“異常を早く察知できるように”しておく。
・農地・山林・通行路近くでの対応
- 山林・林縁・農地・田んぼ畦道など、クマが出やすい移動ルート付近を通るときは、単独行動を避け、鈴・ラジオなど音を出して「自分が近くにいる」ことを知らせる。
- 朝・夕・薄暮時（クマの活動が活発になる時間帯）を意識して、移動や作業を計画する。市の案内にもこの指摘があります。
- 足跡・フン・食痕（木の実の皮・爪跡など）を見かけたら、その付近を避ける。また、出没情報が出ている場所には近づかないようにする。
- 農作物・果樹園を運営している地域では、防獣柵・電気柵・防獣ネットの設置を検討し、自治体の補助制度があれば活用。
・自治体・地域全体での連携
- 東松島市および宮城県が出している「クマ出没情報」や「目撃マップ」を定期的にチェックし、最新情報を共有する。
- 目撃や被害があった場合は、すぐに市の農林水産課・警察署など所定の窓口へ通報する。東松島市では農林水産課（0225-82-1111 内線2139）が窓口として紹介されています。
- 地域の住民や自治会が「クマ出没近隣情報網（掲示板・メール連絡網）」を持っておくと、発生時の連動対応がスムーズになります。
6) まとめ
- 東松島市には「クマがまったくいない地域」とは言えず、実際に目撃情報が確認されています。
- 出没が特に増える時期としては、「春～夏～秋（特に昼〜夕方）」。冬眠明け／冬眠前が要注意です。
- 危険性も無視できず、住宅地・農地・生活圏近くでの遭遇可能性があるため、備えが必要です。
- 駆除は個人判断ではなく、まずは予防・誘引源除去・遭遇しないための行動、そのうえで自治体と連携することが望ましいです。
- 住民としてすぐにできる対策（ごみ管理、果実管理、草木整理、鈴・ラジオ携行、通報体制）を実践すれば、リスクをかなり低く抑えられます。
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