「急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)」という言葉は、古代中国に由来する非常に興味深い呪文句で、日本では陰陽道や神道、呪術などの世界で使われてきました。以下で、語源・意味・使われ方を詳しく解説します。
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🔹1.基本的な意味
**「急急如律令」**とは、
> 「速やかに命令どおりに行え」
という意味の呪文句です。
漢字の一つ一つを直訳すると:
字 意味
急急 急げ、すぐに行え
如 ~のごとく(=~のように)
律令 法令・命令(神や天帝の定めた掟)
つまり全体で、
> 「(神や天帝の)律令のごとく、すぐに実行せよ」
という命令形の言葉になります。
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🔹2.語源と由来
◾ 中国の呪文・法術に由来
もともとは**古代中国の道教や呪術(符咒)**に使われた言葉です。
符(ふ)や呪文で霊や神を呼び出したり、祈祷や退魔を行う際に「命令を速やかに実行せよ」という意味で唱えられました。
つまり、神霊や式神・鬼神などに命令を出す際の「締めの言葉」「命令句」です。
◾ 日本への伝来
奈良~平安時代に、陰陽道や密教とともに日本に伝わりました。
陰陽師や修験者が式神や霊に命じるとき、呪文の最後に「急急如律令!」と唱えて命令を完了させたとされます。
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🔹3.陰陽師・呪術での使われ方
陰陽師が「式神に命令を下す」場面などで:
> 「〇〇を鎮めよ、退けよ、守れ──急急如律令!」
といった形で用いられます。
現代でいえば、「命令を完了せよ」「了解!すぐに実行!」という締めのフレーズにあたります。
また、神道や修験道でも、祝詞や祈祷の最後に添えられることがあります。
たとえば「祈りを神の法令のように速やかに成就せよ」という意味を込めて使われます。
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🔹4.文学・大衆文化での登場
日本の物語・フィクションではよく呪文の決まり文句として登場します。
例:
『陰陽師』(夢枕獏)
アニメ・漫画『鬼滅の刃』『地獄先生ぬ〜べ〜』『夏目友人帳』など
ゲームやラノベでも「術を発動させる言葉」として頻出
こうした作品では、しばしば「式神を召喚する」「結界を張る」「霊を封じる」場面の決め台詞として使われます。
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🔹5.現代的な比喩用法
現代では、宗教的・呪術的な意味合いを離れて、
> 「すぐに実行せよ」「ただちにやれ」という強い命令調の表現
として、冗談交じりに使われることもあります。
例:
> 上司:「この資料、今日中に仕上げてね。急急如律令!」
→(命令だからすぐやれ、の冗談)
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🔹6.まとめ
項目 内容
読み方 きゅうきゅうにょりつりょう
意味 「速やかに命令を実行せよ」「法令のごとく行え」
用途 呪文・祈祷・式神への命令の締め言葉
由来 中国の道教・呪術の符咒語句
日本での使用 陰陽師・修験道・神道の祈祷など
現代の使われ方 呪文風の表現や冗談の決め台詞
【サイレントヒルf】急急如律令とは?どういう意味?【狐面・寿幸・雛子】

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